鑑賞

映画「蜜蜂と遠雷」

見なきゃと思っていた映画がテレビ放映 されたので録画してすぐに見た。 恩田陸の原作は読んでおり、その映画化 というので期待と心配なのだが、なかな か評価もいいようなので見たかったのだ。 さて、 天才たちの苦悩と努力をもっと深化させ てほしかった、…

シドニー・ルメット「旅立ちの時」

シドニー・ルメット作品というので録画 して見た。1988年作品。シドニー・ルメ ットは「十二人の怒れる男」に始まり、 「狼たちの午後」1975、「ネットワーク」 1976をアメリカンニューシネマとして映 画館で観て、骨太の映画を撮る監督だと 認めた記憶。で…

フランソワ・トリュフォー「大人は判ってくれない」

トリュフォーの長編第一作、1959年フラ ンス映画。ようやく見ることができた。 瑞々しいと云うんだろうな、少年のナイ ーブな心情を両親も教師も判ってくれな いではなく判ろうとしないことへの反抗、 抵抗なんだろう。トリュフォーの少年期 の自伝的映画だ…

イラン映画「友だちのうちはどこ?」

1987年イラン映画。イランの田舎の村で の少年の一日、友だちのノートを学校か ら持ってきてしまった少年が返すために 家を探しに行くそれだけの話。なんだけ ど、ちょうど日本でいえば戦後すぐくら いの様子、父も母も爺さんも抑圧的で先 生も厳しい、子供…

堤真一「地下鉄(メトロ)に乗って」

浅田次郎原作の泣かせる映画を見るつも りはなかった。だいたいこういう泣かせ るものでは泣けないへそ曲がり男である、 やっぱり泣けなかった。 愛人は何故死ぬ必要があるのか、母親が 一緒に死ぬかもしれないのに。男は死ん だ愛人への罪悪感、良心の呵責…

スペンサー・トレイシー「折れた槍」

西部劇である必要がない社会派かつ親子 ドラマ。スペンサー・トレイシーがアイ ルランドからの移民で一代で成り上がっ た牧場主を演じ、息子たちを厳しく封建 的に育てている。一方で先住民の後妻を 娶りそこでは差別とかを考えていない。 牧場に流れる川の…

マルセル・カルネ「天井桟敷の人々」再見

映画史上ベストワンと云われてずっと見 る機会がなかった。レンタルビデオが出 てきてようやく見たのはきっと1980年代 になって見たのだろう、映画館じゃなか ったように思う。 あまりに有名な映画だったので、ストー リーとしては、え、これだけの話なのか …

映画「レディ・ジョーカー」

好きだった小説「レディ・ジョーカー」 の映画を見る。長編作品を2時間の映画 に収めるのは大変なことだと思う。本を 読んでいてもついていけない場面がある、 むつかしい。渡哲也はちょっと違う、合 田雄一郎役の徳重聡はもっと違う、と勝 手に思う、むつか…

ジョン・ウェイン「11人のカウボーイ」

1971年アメリカ映画、1971年だからジョ ン・ウェインも64才、牛追いの仕事に少 年たちを雇い、仕事を通じて徐々に少年 から大人に成長していく物語。 ジョン・ウェインの子供を亡くした過去、 黒人の料理人の頼もしさ、混血の少年の 謎とか脇役がよくていい…

「冬のソナタ」17~20

ここまできたらもういっきに最終回まで。 2003年か2004年というから50才前後か、 同世代の女性たちがはまっていたように 記憶するがこういう話だったのか。 テレビのトレンディドラマとかまるで見 ないので日本のドラマもこういう展開な のか、それとも韓流…

名古屋芸創センター「文楽公演」

三浦しをんの文楽の本を読んで、もいち ど文楽を観ようという気になって探した ら、ちょうど名古屋市芸創センターで文 楽の地方公演をやるのを見つけてチケッ トを取り観てきた。 「花競四季寿」からの踊りと近松の「冥 途の飛脚」の羽織落としの段、封印切…

「冬のソナタ」13~16

そうだった、これはテレビドラマだ、映 画じゃない。あれこれ展開に怒ってはい けない、もっと楽しもうと反省。 再び事故があり、10年振りの再会となり、 母親の不穏があり、いよいよ血縁の話に なっていくようだ、やっぱり・・・。 飽きてきてるので早く結…

青春舞台2022

テレビで青春舞台2022の最優秀賞を見る。 ひさしぶり、一時毎年テレビで見ていた が、先生主導で生徒が演じている形が気 になりだして離れていたが、コロナ禍を 越えての公演というので見た。松山東高 校演劇部の芝居、大江健三郎の母校だ。 「きょうは塾に…

「冬のソナタ」6~12

家人と見ているのだが、何故一緒に見る のかを問われ、あの頃あれだけの社会的 現象になったブームはなんだったのかを 知りたいと答える。 もうつっこみどころ満載で、ユジンは大 事なところで沈黙するし、ミニョンは身 勝手だし、サンヒョクはもっと身勝手…

ウォルター・マッソー「サブウェイ・パニック」

1974年アメリカ映画、今見るとおっとり している、サスペンス度合いは低い。と ころがこれが無駄がない、今の映画のよ うにはったりがない。今ならウォルター ・マッソーの私生活なり過去が交差する とか、ロバート・ショウ(スティング) やマーティン・バ…

「冬のソナタ」1~5

どうしていまごろになって2003-4年の韓 ドラを見始めたのか。家人がついwebか ら見ている(初めて見た、試しに見た) のを横から見て、なにしろどんな話かも まったく知らなかった、韓ドラを見るの もほぼ初めてなのだから。 最初は主人公の二人が高校生で、…

映画「天地明察」

昔読んだことがある小説の映画化された もの、見た。江戸時代の数学者の話だと いう記憶はあるのだが、映画からは最後 まで思い出せなかった。ちょっとだらだ らしている、暦を変えるということに一 直線で行ってほしかった。有名人がいっ ぱい出ているのだ…

ジョン・フォード「馬上の二人」

ジェームズ・スチュアート、リチャード ・ウィドマーク主演のジョン・フォード 映画、1961年作品。 ジェームズ・スチュアートの西部劇も違 和感がなくなった、リチャード・ウィド マークは今回も好青年で、悪役のイメー ジを持っていたがなかなか渋いいい俳…

ジェフリー・ラッシュ「英国王のスピーチ」再見

10年振りに見た、というより今この時、 便乗してこの映画を放映したのだろう、 そしてやっぱりつい見てしまったのであ る。 歴史はこうやって補強されていくのだな とつくづく思う。英国王室の隠してもい いようなところを見せることで、その結 果強固になっ…

メナード美術館「美術の森に生きるどうぶつたち展」

なつやすみ所蔵企画展であり、今週は近 隣の中学校の鑑賞会のようで、その合間 を狙って観てきた。 わたしの中学生のときも日展とクレー展 を見に行った記憶があり、クレーの奇妙 な(中学生だからな)絵に魅了されたこ とを覚えている。 40人にひとりでもふ…

ジャック・ニコルソン「最高の人生の見つけ方」再見

ジャック・ニコルソンとモーガン・フリ ーマンの映画再見、見終えたところ。 ほぼ覚えていても細かいディテールは忘 れている。世界一の美女にキスをする、 か。そうきたか、そうだったか。 2009年に見たときは「バケット・リスト」 に関心がいき、これから…

映画「武器よさらば」

ヘミングウェイが書いた小説が原作なの はほんとうか。1957年アメリカ映画。 イタリア軍に志願したアメリカ人ロック ・ハドソンと従軍看護婦イギリス人のジ ェニファー・ジョーンズ、なんだかお気 楽な男と女の戦時下のラブロマンス。 戦争の悲惨さに逃げ出…

ルキノ・ヴィスコンティ「ベニスに死す」再々見

1971年イタリアフランス合作映画。 1978年頃から日本でのヴィスコンティブ ームがあり(「家族の肖像」らしい)、 その頃「イノセント」の試写会へ行った ら淀川長治の講演があり、ヴィスコンテ ィ絶賛を聞いて、他のも見ようとどこか の名画座だったかレン…

ケリー・マクギリス「刑事ジョン・ブック 目撃者」再見

今、テレビで見たところ、再見、およそ 覚えていた、好きな映画。 1985年に観て、アーミッシュに関心を持 ち、95年にNYへ遊びに行ったときに、フ ィラデルフィアのアーミッシュに立ち寄 る日帰りバスツアーに現地で申し込もう と思い描きながら、やっぱり物…

リチャード・バートン「アレキサンダー大王」

アレキサンダー大王のことはなにも知ら なかった。紀元前4世紀の古代ギリシャ のマケドニア王国というところからよく わからない。ギリシャからペルシャ、イ ンドまで征服した英雄であり、いくつも の有名な伝説、逸話があり、それが映画 の中で登場する。…

メル・ギブソン「陰謀のセオリー」

1997年アメリカ映画、メル・ギブソンと ジュリア・ロバーツ。メル・ギブソンが 陰謀論にとりつかれている導入部はうま いサスペンスなのだが、あとはぐしゃぐ しゃ、ご都合的な展開。もっとシンプル にしても十分にサスペンスになったと思 うんだけどなあ。 …

ヘンリー・フォンダ「ワーロック」

なかなか感想がむつかしい映画だった。 ヘンリー・フォンダ、アンソニー・クイ ン、リチャード・ウィドマークと大物ス ターの共演で面白いかなと見たのだが。 「道」のアンソニー・クインは個性的で 光っていたし、ウィドマークはくせのあ る意志の強さをみ…

放送大学「初歩からの数学」全15回

約4か月かかって、なんと50年振りに、 高校卒業までくらいの数学のおさらいを した。放送大学テレビを録画して見た、 見るだけだけど。 最初は中学のおさらいから始まり、関数 や数列、最後に微積分である。途中、背 理法とか数学的帰納法が出てきて、数Ⅰ だ…

ジェームズ・ステュアート「スタンピード」

J・ステュアートの西部劇も慣れてきた。 1966年映画、英国原産の牛をアメリカに 移入しようとする貴婦人と牧童のステュ アートのなかなかユニークな話、ステュ アートも58才なので派手なアクションは ない、牧場主が実はスコットランド出身 だったのは面白…

名古屋市美術館「ボテロ展」

ボテロ展へ行ってきた。 ふくよかな人物を描く画家としてなんと なく知っていたが、先日、テレビのぶら ぶら美術館を見ていたらボテロ展の紹介 があり、コロンビア人で正統的な画家だ ということを知り観てきた。 若いときからずっと太った人物を描き続 けて…