マルセル・カルネ「天井桟敷の人々」再見

映画史上ベストワンと云われてずっと見

る機会がなかった。レンタルビデオが出

てきてようやく見たのはきっと1980年代

になって見たのだろう、映画館じゃなか

ったように思う。

あまりに有名な映画だったので、ストー

リーとしては、え、これだけの話なのか

と思う、でも多分フランス語の名セリフ、

名詩が溢れた映画なのだろうと思うこと

にした。ジャン=ルイ・バローが優美な

のは見てのとおり。

さて再見。階級の違い、役者は位が低い、

いや演劇そのものがまだ格が低く扱われ

ている。シェイクスピアを上演するのを

フランス貴族が貶しているところが可笑

しかった。

やっぱりジャン=ルイ・バローがいいの

だが、もっとパントマイムの場面があっ

たように思っていたが意外に少なかった。

それだけ印象深かったということだろうか。

ナチスヴィシー政権下で反骨の芸術

映画を撮ったということが歴史的作品と

なったということもあるのだろう。