2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

フランソワ・トリュフォー「大人は判ってくれない」

トリュフォーの長編第一作、1959年フラ ンス映画。ようやく見ることができた。 瑞々しいと云うんだろうな、少年のナイ ーブな心情を両親も教師も判ってくれな いではなく判ろうとしないことへの反抗、 抵抗なんだろう。トリュフォーの少年期 の自伝的映画だ…

高村薫「冷血」(上)(下)再読

前に読んだ「冷血」は単行本で、再読は 文庫本。高村薫は文庫化するとき大幅改 稿するというが、なにぶん細部は覚えて いないなので気にはならなかった。 「我らが少女A」を再読したので、次は 「冷血」と思っていたので、ようやく、 時間がかかったしんどか…

本を読むこと

読書家ではない、いわゆる人文系の本を 読むわけではない。ただ物語が好きで、 きっと子供のころから現実逃避としての 読書だったように思う。 そろそろ時間がなくなってきた。もう新 しい作家には手を出さないようにしたい、 お気に入りの作家を読みつくし…

映画を見ること

映画は映画館で観るのがいいに決まって いる。若かった頃は映画館の最前列か前 の方で見上げるように観ていた。でもそ のうち習慣もなくなって、家でレンタル で見るようになり、いまではほぼテレビ の映画を見ているだけである。 レンタルショップも近くに…

イラン映画「友だちのうちはどこ?」

1987年イラン映画。イランの田舎の村で の少年の一日、友だちのノートを学校か ら持ってきてしまった少年が返すために 家を探しに行くそれだけの話。なんだけ ど、ちょうど日本でいえば戦後すぐくら いの様子、父も母も爺さんも抑圧的で先 生も厳しい、子供…

堤真一「地下鉄(メトロ)に乗って」

浅田次郎原作の泣かせる映画を見るつも りはなかった。だいたいこういう泣かせ るものでは泣けないへそ曲がり男である、 やっぱり泣けなかった。 愛人は何故死ぬ必要があるのか、母親が 一緒に死ぬかもしれないのに。男は死ん だ愛人への罪悪感、良心の呵責…

考えているわけでもない2

昨日考えているわけでもないとなにげな く書いたが、そうだなあ最近ものをきち んと考えることがなくなったなあと思い いたった。いいのかわるいのかはわから ない。でもちょっと驚いた。

考えてるわけでもない

まだ前職に細くつながっているので言い にくいのだが、組織というものからフリ ーなるためにフリーになったわけで。 でもフリーになって、仕事ではないとこ ろとつながりだすとそこにも組織がある、 あたりまえのこと。 それくらいの付き合いをしないと、社…

スペンサー・トレイシー「折れた槍」

西部劇である必要がない社会派かつ親子 ドラマ。スペンサー・トレイシーがアイ ルランドからの移民で一代で成り上がっ た牧場主を演じ、息子たちを厳しく封建 的に育てている。一方で先住民の後妻を 娶りそこでは差別とかを考えていない。 牧場に流れる川の…

マルセル・カルネ「天井桟敷の人々」再見

映画史上ベストワンと云われてずっと見 る機会がなかった。レンタルビデオが出 てきてようやく見たのはきっと1980年代 になって見たのだろう、映画館じゃなか ったように思う。 あまりに有名な映画だったので、ストー リーとしては、え、これだけの話なのか …

映画「レディ・ジョーカー」

好きだった小説「レディ・ジョーカー」 の映画を見る。長編作品を2時間の映画 に収めるのは大変なことだと思う。本を 読んでいてもついていけない場面がある、 むつかしい。渡哲也はちょっと違う、合 田雄一郎役の徳重聡はもっと違う、と勝 手に思う、むつか…

ジョン・ウェイン「11人のカウボーイ」

1971年アメリカ映画、1971年だからジョ ン・ウェインも64才、牛追いの仕事に少 年たちを雇い、仕事を通じて徐々に少年 から大人に成長していく物語。 ジョン・ウェインの子供を亡くした過去、 黒人の料理人の頼もしさ、混血の少年の 謎とか脇役がよくていい…

「冬のソナタ」17~20

ここまできたらもういっきに最終回まで。 2003年か2004年というから50才前後か、 同世代の女性たちがはまっていたように 記憶するがこういう話だったのか。 テレビのトレンディドラマとかまるで見 ないので日本のドラマもこういう展開な のか、それとも韓流…

名古屋芸創センター「文楽公演」

三浦しをんの文楽の本を読んで、もいち ど文楽を観ようという気になって探した ら、ちょうど名古屋市芸創センターで文 楽の地方公演をやるのを見つけてチケッ トを取り観てきた。 「花競四季寿」からの踊りと近松の「冥 途の飛脚」の羽織落としの段、封印切…

「冬のソナタ」13~16

そうだった、これはテレビドラマだ、映 画じゃない。あれこれ展開に怒ってはい けない、もっと楽しもうと反省。 再び事故があり、10年振りの再会となり、 母親の不穏があり、いよいよ血縁の話に なっていくようだ、やっぱり・・・。 飽きてきてるので早く結…

青春舞台2022

テレビで青春舞台2022の最優秀賞を見る。 ひさしぶり、一時毎年テレビで見ていた が、先生主導で生徒が演じている形が気 になりだして離れていたが、コロナ禍を 越えての公演というので見た。松山東高 校演劇部の芝居、大江健三郎の母校だ。 「きょうは塾に…

高村薫「土の記」(下)

読みました。ちょっと冬ソナに気持ちが 行っているけど、なんのなんの高村薫の 圧倒的な世界観、この言葉はあまり使わ ないけど言ってしまおう、感動した。 シャープに勤めながら農家の婿養子に入 る、妻に先立たれ、定年後農業をはじめ る、コメ作り、茶畑…

「冬のソナタ」6~12

家人と見ているのだが、何故一緒に見る のかを問われ、あの頃あれだけの社会的 現象になったブームはなんだったのかを 知りたいと答える。 もうつっこみどころ満載で、ユジンは大 事なところで沈黙するし、ミニョンは身 勝手だし、サンヒョクはもっと身勝手…

ウォルター・マッソー「サブウェイ・パニック」

1974年アメリカ映画、今見るとおっとり している、サスペンス度合いは低い。と ころがこれが無駄がない、今の映画のよ うにはったりがない。今ならウォルター ・マッソーの私生活なり過去が交差する とか、ロバート・ショウ(スティング) やマーティン・バ…