2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

鷲田清一哲学教室

岩波新書「読んじゃいなよ」を読んでいて、 その第一章が鷲田清一。 彼はこれから大事なのは哲学とアートだと 云う。アートは人と同じものを描いたらけ なされるけど、人と違ったら感心される、 これは民主主義の根幹にある精神であると。 そうか、哲学とア…

スティーブ・マックイーン「ネバダ・スミス」

1966年作品だから西部劇もかなり垢抜け てきて現代的になっている、マックイーン も現代の顔をしている。両親を虐殺された 犯人を追っかけて復讐をする物語なのだが、 読み書きを教える銃商人や宗教を授ける神 父と出会い徐々に大人になっていく成長物 語に…

辻原登「発熱」(上)(下)

このコロナ渦の半年は、辻原登マイブーム の半年だ。今回は「発熱」、日経新聞に連 載していたものだそうだ。だから金融業界 の戦いの話で、その中身は読んでもまるで わからない。大金持ちのフィクサーたちの 金満暮らしぶりの中で大切な人にだけ純愛 を貫…

チャールトン・ヘストン「エル・シド」

カトリック勢力とイスラム勢力が衝突を繰り 返すスペイン、イベリア半島で、11世紀に現 れた英雄の物語。スペインの歴史なんてまる で知らない、ハプスブルグ家の大航海時代や フランコ独裁くらいか、だからイスラム圏で あったあたりは皆目わからない。だか…

丸谷才一「笹まくら」再読

昔に読んでわたしのオールタイムベストい くつに入る大事な小説を再読。 現在(といっても60年代)と戦争中を行も 空けずいったりきたりする、現代がちょっ と冗長すぎるなと思いながら読み進めるが、 次第に戦争中の忌避中のディテールが明ら かになってき…

125:榊

この榊にはすこし興味深い話があるんだけ ど、それは別の機会に。

124:紅葉

もう一枚。下手の横好き。

123:ペンタス

本も映画も版画も飽きたら水彩である。 ペンタスという花ははじめて知った、 長く咲いている。

一万人の第九2020その2

参加の説明を読んで、早速、お手本動画を 見ながら歌ってみた。いわゆるMのつぎの 595小節から心もとない、忘れてしまって いる。あと大声をだせる環境作り、いつな ら迷惑かけないか、マンションと違って今 回は戸建てなので外にも聞こえるし。 本締切が11…

ロマン・ポランスキー「戦場のピアニスト」

ポランスキーの「戦場のピアニスト」を3 日間かかって見た。昼下がりの家族室での んびり見る映画ではない、前半中盤持続し て見られなかった。ポランスキーは自身の 体験からも怒りのそして哀しみの映像を成 したといえる。ポランスキーは名作ぞろい の巨匠…

オドレイ・トトゥ「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」

フランスコメディ映画。「スパニッシュ・ アパートメント」「ロシアン・ドールズ」 に続く三部作の三作目といっても、見たこ とはなくこれがはじめて。なかなか面白い、 元カノ2人の登場と妻との離婚、偽装結婚 とてんやわんやなんだけど、この主人公は な…

ジョニー・デップ「チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密」

ジョニー・デップらしい荒唐無稽なコメデ ィ。評価は低いようだがわたしは気に入り ました。ここまでへんてこに作れば作風だ と思う。妻役が見たことがあるなあとずっ と考えていたがwebで調べたら「恋におち たシェイクスピア」(なんと1998年、20 年以上前…

未公開映画

毎日いくらか読書し隔日くらいで映画を見 る。ここに書き留めておかないとどんどん 忘れてしまう、だからほぼ毎日書くことに なる。もちろん書かなかった本も映画もい くつもある、ここずっと続けて日本未公開 映画を見た。ロバート・デ・ニーロ「ダー ティ…

安野光雅「私捨悟入」

安野の最新エッセイ集。 年老いても好奇心にあふれ知識欲も旺盛で ある。長生きしてください。私捨悟入作者:安野 光雅発売日: 2020/08/20メディア: 単行本

ハンフリー・ボガート「黄金」

最後に主演ボガートが死んで、残り二人が 生き残るとはハリウッドらしくない、驚い た。カサブランカで二枚目を演じたボガー トがこんなハードな映画に出るとは(そう いえばアフリカの女王もそうだな)監督ジ ョン・ヒューストンとの強い信頼なんだろ う。…

平野啓一郎「空白を満たしなさい」(上)(下)

死んだ人間が生き返る、主人公は自殺だっ たのだが生き返り、自分がそうした理由が わからない、殺されたと考える。そのこと で家族も職場も巻き込み、読むのを中断で きないほどスリリングに展開していく。 作者の考え方、分人、分人主義という考え が織り…

ノリユキ・パット・モリタ「ベスト・キッド」

人気のある有名な映画だが見たことがなか った、テレビで放映したので録画して見た。 ロッキーの監督らしいよくできた映画だ。 モリタさんの日本人がアメリカ人にとって は謎のキャラとして面白さを倍増させてい るのだろう。中国人のようで実は日本人、 で…

会田誠「げいさい」

美術家の会田誠がどんな小説を書くのか興 味を持って読んでみた。美術大学、芸術教 育、美術予備校の様子、とくに受験絵画と いうものへ批評、批判を物語に落とし込ん で面白く、ためになった。 芸祭に絡む会話、議論は斜め読みをしたが、 最後の方で恋人が…

スパイク・ジョーンズ「her/世界でひとつの彼女」

近未来、進化したAIと疑似恋愛をし、本 当の恋愛になっていく。AIはさらに進化 し自分でものを考えるようになる、そし て失恋。よくありそうな話をかなりのリ アリティをもって映像化する、細かいデ ィテールを描く。そこは十分に面白かっ た。結局旧友のエ…

一万人の第九2020その1

なにげなくブックマークからかつて参加し ていた一万人の第九のHPへ入ったら、コ ロナで今年の開催方法を検討中とあり、そ の中でリモート合唱企画があったので参加 しようと思う。参加の方法を見ながらすこ し唄ってみたらなんと忘れかけているでは ないか…

グレゴリー・ペック「大いなる西部」

たまたま西部劇の名作をすこしづつ見てい て、「大いなる西部」を見始めたらグレゴ リー・ペック主演でちと驚く。「アラバマ 物語」が素晴らしかったので、都会の洗練 された紳士のイメージでいたのでと思いき ややはり東部のエリートで、それが西部の 荒く…

秋到来雑感

昨日から寒くてあわてて羽毛布団を出した。 ついこのあいだまでTシャツに短パンだっ たのに、いくつになっても不思議だなあと 思う。コロナのせいにしてこの1、2か月 散歩以外の運動を怠けていたところで少し 身体を動かしたら痛い、固い、重い、次の 日に…

宮部みゆき「あかんべえ」

ちょっと読むのに長くかかってしまった宮 部みゆきの時代もの、人情もの。幽霊がで てくるし、なかなか暗い背景があるのだが、 おっとりした展開でほのぼの楽しめる。空 いた時間にすこしづつ読んだ、他の本に抜 かれていった。 あかんべえ (PHP文芸文庫) 作…

村上春樹「一人称単数」

村上春樹の短編集はかつてはポップで瑞々 しくて好きだったが、だんだんなにかよく わからなくなって、いや以前もわからない んだけどポップさ、新鮮さで楽しんだだけ かもしれないけど。そして新刊短編集。 8編の短編の最後は「一人称単数」、違和 感という…

ラッセル・クロウ「プルーフ・オブ・ライフ」

若きラッセル・クロウと若きメグ・ライア ン、誘拐交渉人と誘拐された夫の妻の秘め た恋。政情不安な某国のテロゲリラから人 質を救出する保険会社のリアリティに惹き つけられるが、それに情が移るというか恋 愛感情を持ちながら踏みとどまるラッセル ・ク…

佐々木譲「代官山コールドケース」

「地層捜査」に続く特命捜査対策室シリー ズの第二弾だった、知らなかった。 あっというまに一気に読んだ、休むことな くどんどん調査して、しかも複数の線から 調べて犯人を見つけだす、ぐいぐい読んだ。 朝香刑事部長(女性40代)がいい。 代官山コールド…

中秋の名月

ことしは珍しく10月に入ってから。 天気がよくて満月がくっきり。そう漱石は I love youを月がきれいですねと訳したらし いが(出典は知らない)、月がきれいです ねと云えば恋の告白だなんてちゃんちゃら である。ただお月見団子がおいしかっただ けである…