丸谷才一ドラマ「笹まくら」

丸谷才一の代表作がテレビドラマ化され

るのははじめてらしい、映画化もされて

いない。わたしの衝撃の小説ベストテン

なので期待して見た。

戦中40年代、60年代の信条、心情を20

20年代からの視点で考える、見せるの

は簡単ではない、見る方も間違うだろう。

個人と国家が対等に向き合ったこと、そ

れを見るのはやはり本の力ではないか。

本は傑作。

中川右介「グレン・グールド」

久しぶりにブックオフへ行ったら、100

円棚はなくなっていて、200円300

円以上になっていた、インフレ。

適当に興味を持った本を数冊購入し、最

初は朝日新書「グレン・グールド」。

何枚かグレン・グールドのCDを持ってい

て、でもちょっと変わってるなという曲

があってもあとはよくわからず。孤高の

ピアニスト、変人ピアニストという情報

だけで、それはそれで面白そうだと彼の

CDを聴く、いやBGMとして聴く。

彼の同世代の音楽としてエルビスがいて

ビートルズがいて、音楽じゃないけどラ

イ麦畑の少年がいてジェームス・ディー

ンがいて、そういう時代の中で彼は登場

し音楽ビジネスや興行に巻き込まれてい

く。このあたりの話はとてもおもしろく

惹き込まれる。天才音楽家もただ好きに

演奏しているだけではすまない時代とな

った。バーンスタインとの共演も村上春

樹の文章ですこし知っていたが人間同士

のぶつかり合いが興味深い。

演奏のことはわからない、ただ聴くだけ

である。

ktoshi.hatenablog.com

 

松たか子「大豆田とわ子と三人の元夫」

2021年テレビドラマ、10回もあっ

て、でも松たか子マイブームだし、坂元

裕二だし、見た、でも長すぎる。

昔とは変わってきた(変えてきたという

べきか)3、40代の都会の女性の生活

と意見、そこはわかる、それでいい、か

ごめが居て男女間だけで支え合うとは違

うんだよとそこもいい。松たか子の柔軟

さもいい(坂元裕二がいいのか)。

でも、男たちの無神経さ厚かましさには

役割だとしても閉口した。

そろそろ映画に戻らなきゃ。

 

 

読み直す村上春樹短編集3

「パン屋再襲撃」

この前の「回転木馬のデッド・ヒート」

がみつからなくて、さきにこの再襲撃を

読み直す。

羊が1982年にでて、短編集がではじ

め、世界の終りが1985年、1986

年4月に再襲撃だから、怒涛のような新

作、しかもすべて新しい、いままでにな

い新しさ。バブル前の自分にとっても文

学的にも影響も関係もなかったはずなの

に、この高揚感はいまでも。(このあと

ノルウェイがでてあまりのブームにわた

しも静かに後方へ退くんだけどそれはまだ)

 

 

映画「木挽町のあだ討ち」

2026年映画(原作は2023年、直

木賞山本周五郎賞W受賞)。

本も映画も知らなかったが、家人が本を

読んでいて、テレビで映画版が見られる

というので見た、期待なしで。

うーん、なかなかいいじゃないか、ミス

テリー仕立てのからくり探しか、あれと

いうところもあったがテンポがいい。考

える間もなくそうなのか、そうだったか

と得心、こまかく追究する気もない、楽

しみました。

木挽町はいまの歌舞伎座あたり、そのま

ま歌舞伎忠臣蔵と重なり、また人形浄瑠

璃とも重なる、厚みのあるお話でした。