シドニー・ルメット「旅立ちの時」

シドニー・ルメット作品というので録画

して見た。1988年作品。シドニー・ルメ

ットは「十二人の怒れる男」に始まり、

狼たちの午後」1975、「ネットワーク」

1976をアメリカンニューシネマとして映

画館で観て、骨太の映画を撮る監督だと

認めた記憶。でもこの映画はまるで知ら

なかった。

非合法活動家の両親の子供として育った

青年が旅立つ物語だが、音楽の抜きんで

た才能のゆえに旅立つことができる、母

親の親(祖父母)が金持ちゆえに旅立つ

ことができる、という形になっているの

はただちに共感できず。平凡な青年だっ

たら自立できるのだろうか、アメリカの

楽観的なところが表れているように思う。

反体制活動家がその独善ゆえに自分の家

族を縛ってしまうという矛盾を示すとい

う映画だという見方もあるかな。

弟はどうするんだよ。