2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

3339回

もうすぐ3333回だなあと思っていた ら過ぎてしまっていた。もう17、8年 もこの備忘録をつけている、馬鹿じゃな いかと思う。でもあの本は読んだかあの 映画を見たか忘れたときはここで検索し てああそうだったと思い出す(それも思 い出せないことも…

清須市はるひ美術館「画家たちの眼展」

車で10分くらいのところのはるひ美術館 で、愛知県美術館の移動美術館という企 画展を見てきた、涼を求めて。 三岸節子、香月泰男、猪熊弦一郎、古賀 春江等見たことがない、県美で収蔵され てなかなかでてこない作品達か。香月の サッカーの絵はまったくは…

吉田修一「永遠と横道世之介」(上下)

横道世之介が帰ってきた。 これは大河ドラマの三作目になるのか、 1作目も2作目も気持ちのよい青年の話 だったので期待感たっぷり。一気に読ん だ。気持ちよくて楽しくてうるうるっと きて、でも1作目から世之介の結末がわ かっていて、だからすべてがせ…

小津安二郎「麦秋」

小津映画9本目、1951年作品。 長男の妹が原節子(役では28才)、娘 の縁談と嫁入りの話なのに両親は権限が ない、後ろに引いている。家父長制で家 長を長男(笠智衆)が継いでいるのだろ う、家の決定権を持っている様子。 ここで笠智衆は兄、菅井一…

小津安二郎「晩春」

1949年作品、小津が初めて原節子と組ん だ作品。父娘の嫁に出す話、出てくる俳 優はみんな話に意味を持つ、余分なとこ ろがほとんどない。普通、父娘で亡母の 思い出話をするとか、墓参に行くとか、 父の助手との淡い恋愛とかあってもおか しくないのに、た…

猛暑2023

子供たちは夏休みに入ったようだ。 各地で夏祭りが開かれているようだ。 海水浴や山、高原へ出かけているようだ。 そういう季節のイベント性が乏しく毎日 暑い暑いといいながら暮らしている。 今日は、墓参に行ってきた、お盆前の掃 除とお盆中には行かない…

松坂屋美術館「川瀬巴水展」

川瀬巴水の「旅と郷愁の風景展」という のを観てきた。まとまって作品を見るの ははじめて。浮世絵の伝統技術を継承し 彫師、摺師と分業協働して作品を作る新 時代の木版画「新版画」の人なので、一 方の作家性の強い「創作版画」とは異な る。しかし繊細な…

中野翠「小津ごのみ」

大型書店の映画コーナーの棚には小津関 連本が10冊くらい並んでいた。うーん、 研究本や批評集や名言集もいいんだけど ファンブックはないのか。がっかりして 家に帰りアマゾンで標記の文庫を注文し 読んだ。まずはファンブックからだ。 ところが見ていない…

スペンサー・トレイシー「花嫁の父」

1950年アメリカ映画、ヴィンセント・ミ ネリ監督作品。花嫁の父スペンサー・ト レイシーは老人と海ほかの名優、こんな コメディをやるとは。 1950年、かたや小津映画の質素さ(東大 卒の家庭でも)、かたや成り上がった弁 護士の家庭、圧倒的な物量の豊かさ…

佐々木譲「エトロフ発緊急電」

第二次大戦三部作の二作目、といっても 三作とも読んだような気がするのだが、 これは最後まで読んでもまったく記憶な し、初読という結論。一作目の「ベルリ ン飛行指令」は読んでいます、いくらか 覚えているぞ。 日米戦争直前の真珠湾攻撃をめぐるスパ イ…

小津安二郎「東京物語」再見

世界ベスト4だとかベスト1だとか、な ぜこの日本的なものが世界中で評価され るのかと見直す、わたしの小津ブームで もあるし。1953年作品。 そういう話だった、役年齢は、父70才、 母67才、長男47才、長女44才、次 男(戦死)、三男27才、…

マリリン・モンロー「恋をしましょう」

1960年アメリカ映画。マリリン・モ ンローは大きな流れで作品を見ていない ので初期なのか後期なのかわからず。 これは亡くなる一年前のもの、ジョージ ・キューカー監督、お相手はイヴ・モン タン(一時恋人だったそうな)、相棒の 顧問弁護士は見たこ…

大林映画整理

つづいて大林宣彦監督作品 HOUSE ハウス(1977)○瞳の中の訪問者(1977)○ふりむけば愛(1978)○金田一耕助の冒険(1979)○ねらわれた学園(1981)○転校生(1982)○時をかける少女(1983)○廃市(1984)○少年ケニヤ(1984)天国にいちばん近い島(1984)○さ…

小津映画整理

黒澤は全部見たけど、小津は戦前にもた くさんあってこれは断念し戦後の15作 品を見ようと先日書いた。 それを整理、整理。 長屋紳士録(1947年) 風の中の牝雞(1948年) 晩春(1949年) 宗方姉妹(1950年) 麦秋(1951年) お茶漬の味(1952年)○ 東京物…

三谷幸喜「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」

テレビでこの芝居をやっていたので録画 して見た。柿澤勇人、佐藤二朗(苦手)、 横田栄司(わからなかったぞ)、迫田孝 也、鎌倉殿の面々である。2019年9月の 公演だから鎌倉殿より前に三谷はこれら の役者を使っていたことになる。そうな のか、横田栄司は…

三浦しをん「ののはな通信」

名作との評価高い作品を読む。 書簡小説、宮本輝の「錦繍」パターンか。 横浜の名門ミッション女子高で恋愛関係 になるふたり、青く若い女の子の手紙の やりとりがわたしにはしんどい、これが 傑作なのかと。吉田秋生の「櫻の園」は 好きなのだが、思いつめ…

の脱皮をみたのは何十年振りだろう。

小津安二郎「彼岸花」

1958年作品。小津の初カラー作品だそう だ。一応、戦後作品が15作あるのでそれ は見ておこうと思う。これは7本目。 面白い、まだテレビがなかったのでこう いうホームドラマを映画館で見たのだろ う。それをよく作り込んだ小津で見られ たのは幸せなことだ。…

小津安二郎「秋日和」

1960年作品。なんだか小津に馴染ん できた、なにか癖になるといおうか。 たわいもない話である、男三人組の昭和、 しかも高度成長目前のおっとり社会人、 妻をあしらい、あしらわれ、娘も会社の 部下女性も嫁にやることに熱意を持ち、 ああこういう雰囲…

四方田犬彦「いまだ人生を語らず」

図書館の新着のところでふと目に留まっ たのは、四方田犬彦ではなく拓郎かと思 ったからだ。今はまだ人生を語らずとい う好きな曲があり、同名だと一瞬思った のだが違っていた。つい借りてきた。 四方田犬彦は別に読者ではないが、かつ て「ハイスクール1…

若尾文子「女は二度生まれる」

1961年川島雄三監督作品。 まだどんな映画にもいわれるままに出演 していたのだろう、男相手の商売芸者で ありながら清潔感漂う美女の風格、声が また特徴的な。無邪気なのか計算なのか 男をとっかえ弄ぶようで純でもある、こ れは演出のせいか、若尾文…

辻原登「籠の鸚鵡」再読

先日「冬の旅」を再読して、同じ悪の物 語として、「籠の鸚鵡」を読み直そうと 思っていたところ、朝日新聞の書評欄で この本が出てきたのですぐに読む気にな って、一気に再読。 これも堕ちていく話、冬の旅は運が悪い という一面があったが、こちらは欲に…

二兎社「シングルマザーズ」

久しぶりにテレビで芝居を見た。映画と 比べて演劇はすこし集中しないといけな い。永井愛の作品、演出、沢口靖子、根 岸季衣、吉田栄作ほかの出演。 シングルマザーが抱える問題を解決しよ うとするNPO仲間の奮戦記。でも社会派 ドラマと括るよりも人間ドラ…