2024-01-01から1年間の記事一覧

カウリスマキ「マッチ工場の少女」

1990年フィンランド映画。 カウリスマキ2作目である。よくわから ない映画である、女性が母や義父や男か ら愛されなくて孤独のなかでマッチ工場 で働いている。(マッチ工場の自動化ラ インはおもしろかった、昔から工場見学 でああいうわかりやすいラ…

嵐が来るわ

「光る君へ」が終わった。 三谷幸喜の大河以外はほぼ見ていないが、 これは久しぶりにしっかり見た。少女マ ンガみたいと云われても気にせず吉高を 見てたのだが、漠然としていた平安時代 のイメージがすこしわかる。調べると当 時の人口は数百万人、京都に…

ブルグミュラーコンクール2024中部ファイナル

近所の大学へ散歩がてら「ブルグミュラ ーコンクール2024中部ファイナル」を見 てきた。 ちょうど小学3、4年の部のわずか30分 くらい、14人だけだったけど、わたし も練習している曲ばかりなので親近感が ある、当然ながらみんなのほうが上手、 あたりま…

映画「パリ・ブレスト」

2023年フランス映画。 副題が夢をかなえたスイーツとあるよう に、児童養護施設からパティシエになる ことを夢見て実現する話である。 パティスリー世界選手権に出場し氷の彫 刻を任せられるのはスィ―ツ作りのメイ ンではないのによかったのかな。 パリ…

映画「パリタクシー」

2022年フランス映画。 主演の老婦人も運転手の中年もフランス では超有名人のようだがまるで知らない、 残念なこと。 老婦人が施設に入るにあたり、タクシー を呼び、途中思い出の場所を巡る中で、 人生を回顧し、また運転手も心を拓いて いく。若き日に…

小林聡美「ペンションメッツァ」

WOWOWオリジナルなる2021年の ドラマ7編を見た。 やっぱり小林聡美であるなあ。光石研 の回「むかしの男」が泣ける、亡くな ってささやかな名残りを果たす、そう いうことだろうな。もたいまさこの森 の精霊?が話を引き締めている。 「ペンションメッ…

谷川俊太郎「絵本★百貨典」再読

谷川俊太郎の大規模の展覧会の公式図録 である。 あらためて図書館で借りてきて見た読ん だ。絵本の展覧会なので絵本全172作 がビジュアルで紹介されている。 20冊くらい持っていただろうか、福音 館のこどものともシリーズもいくつも持 っていた、懐か…

windows11

windows11にようやく載せ替え、簡単だった。

三谷幸喜「創作の謎」

三谷幸喜が自作を語る2作目。 ライターの松野大介がしっかりと聞き出 していく、失敗作も反省点を語りなるほ どなあと感心する。多作の作家だと改め てこれも感心する。 三谷幸喜 創作の謎 作者:三谷幸喜,松野大介 講談社 Amazon ktoshi.hatenablog.com

上野千鶴子「マイナーノートで」

上野千鶴子の私的な部分のエッセイを集 めたもの、「ひとりの午後に」に続いて 買って読んだ。 強く戦う学者先生イメージに対して、私 的な部分では弱みも不安も哀しみも見せ て、立体的な人となりが浮かびあがる、 そうなんだろうな、多面性があるに決ま っ…

小林聡美「山のトムさん」

WOWOWを再会してテレビから録画して 見るのではなくオンデマンドで見ること を覚えて楽になった。 そして小林聡美のドラマを見つけてみた。 いつでも見えるという気楽さとドラマの のんびりさがぴったり。 石井桃子原作の児童文学なのだそうな。 山のトムさ…

クオ・チャンシェン「ピアノを尋ねて」

ひさしぶりに新潮クレスト・ブックスの 一冊。新聞の書評欄から興味を持ち、図 書館で借りて読んだ。 天才少年ながらピアニストの夢破れ調律 師となった男、音楽家の妻に先立たれた 老人実業家、妻の3人の人生、ピアノに 関わる新しいビジネスを目指して動…

オストルンド「逆転のトライアングル」

2022年スウェーデン・フランス・イ ギリス・ドイツ映画。 まるでわからなかった「ザ・スクエア 思 いやりの聖域」のオストルンド監督作品。 カンヌで上記作品に続いて二度目のパル ム・ドール。アカデミー賞作品賞候補、 すごいですねえ。 貧富、美醜、…

Happy Xmas (War Is Over)

12月です。 タイトルに12はないけど、この曲。 (War Is Over)は実際は(War Is Over If You Want It)である、もちろん。 www.youtube.com

カウリスマキ「枯れ葉」

2023年フィンランド・ドイツ映画。 村上春樹が好きな監督というカウリスマ キの映画をはじめて見た、ようやく見た。 音楽があふれる映画(竹田の子守歌、シ ューベルトの歌曲、フィンランドの民謡 など、カラオケ酒場もある)なのに音楽 は脇にある。主…

映画「タイピスト!」

2012年フランス映画。1950年代 のフランス田舎町から抜け出そうとする 女性がタイピストという特技で街に出る。 そのころはタイピストは女性の憧れの職 業だったようで(会社の秘書になれる)、 タイプライター早打ち大会で優勝し、の しあがってい…

三浦しをん「黄金の丘で君ところげまわりたいのだ」

ワイン専門家の岡元麻理恵との共著で、 進めマイワイン道という副題にあるよう にワインに詳しくなる、親しくなるとい う企画本。 三浦しをんの書いてるところはわかりや すく笑える、ワインに親近感がわく。こ のようなワイン啓蒙本ははじめて。笑っ た。 (…

辻原登「夢からの手紙」

時代物の初作品だそうだ。うまい。 いつものように事実を巻き込みながら、 小説らしい小説にする短編集。それぞれ の結末、どんでんがえしに感嘆する。 はずれなし。 夢からの手紙 作者:辻原 登 新潮社 Amazon ktoshi.hatenablog.com

大江健三郎「芽むしり仔撃ち」再読

50年前に読んだ再読。高校で最初に読 んだ大江が「われらの時代」だったので、 そのまま途絶えた後、大学で読みはじめ た一冊がこれ、そして何冊も読んだ。 そして再読、シチュエーション以外はな にも覚えていない、「蠅の王」と似てる と思ったことを思…

最相葉月「母の最終講義」

作者の母親の介護にまつわるエッセイと 思いきや、それだけでなくいろいろなエ ッセイを取りまとめたもの。 作者の誠実さはほかの本を読んでてわか っていたので、やはりここでもそれは十 分に伝わってくる。 母の最終講義 作者:最相葉月 ミシマ社 Amazon kt…

谷川俊太郎さん

「さようなら」 そしてきっといちばんすきなものをみつけるみつけたらたいせつにしてしぬまでいきる これくらいなら引用していいかな、普通 の言葉が詩になることの不思議さをいつ も見せてくれた。 たぶんフツーの生活者ではなかっただろ うが、わたしの好…

大江健三郎「キルプの軍団」再読

再読といっても、単行本を購入したのは 1988年9月(初版)、わかりやすい 文章で書いてみようという意図だったよ うな、それでもよくわからなかった。と いうのも、ディケンズの「骨董屋」とい う小説と物語が併走していく大江らしい 構造で、骨董屋と…

ソン・ガンホ「殺人の記憶」

2003年韓国映画。 ハードなサスペンス映画なのだが、ソン ・ガンホ特有のユーモアが加味されて、 よくできた映画となっている。韓国映画 特有なのだろうか、すこし過剰演出で( いや日本映画だってそういうのはあるか ら一概には言えないか)刺激は強い…

ロバート・レッドフォード「スパイ・ゲーム」

2001年アメリカ映画。 R・レッドフォードとブラッド・ピット の共演で見せる、魅せる。 スター映画ながらなかなかよくできた映 画だと思う。ボスという立場での非情な 決断、冷酷な作戦をレッドフォードは苦 悩を抑え込んで、したたかに動く。若き ブラ…

稲垣えみ子「老後とピアノ」

ピアノをはじめるにあたり気になってい た本、ようやく読む。 この人が解放されて気ままに生きるとこ ろは好感を持っていて、ピアノを始める というので興味深かったが。 まずは子供の時に経験者であったこと、 なんだ弾けるんだ、よって参考にならぬ。 雑誌…

ヒッチコック「北北西に進路を取れ」再々々見

妻がどんな話か覚えていないというので、 何回目かながらながらで見始めて、つい 最後まで見てしまった。 まあ現代風の見た目派手な演出ながら、 小道具を効かせたりして(個人の紙マッ チ)うまいものだ。 1959年の映画、なんとも雲の上のア メリカ文化…

西田敏行「敦煌」

1988年日本・中国映画。 井上靖原作「敦煌」の映画化、日本人が 敦煌まで旅をして石窟を見つけるという 話とばかり勝手に思っていたらまったく 違う話であった。 うーん、メインの主題はなんなんだろう、 んだろう、戦争ものなのか、文化遺産を 守る話なのか…

是枝裕和「真実」

2019年フランス・日本映画。 是枝裕和がカンヌを取ってここ一番のチ ャンスと、フランスで映画を撮る。しか もカトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット ・ビノシュ、イーサン・ホークである、 ものすごいことだ。以前NHKだと思うが メイキングのドキュメンタリが…

武満徹「ノヴェンバー・ステップス」

11月です。 高校に入ってクラシック音楽を聴きはじ め、その夏、大阪万博の鉄鋼館でなにも わからない現代音楽を聴いてうーん、苦 痛でもあった。それでもノヴェンバー・ ステップスは日本の現代音楽が世界で認 められた楽曲、小澤征爾とレナード・バ ーン…

検診、検査、病気のこと

自分のための覚書として病気のこともメ モしてきた。しかしそれはどうかなと思 うに至った。今年はいろんなことがあっ た、驚くこともあった。これからは笑っ て済ませられないようなことがあるだろ う。決めておく、病気のことは書かない。 (疲れたなんた…