2024-01-01から1年間の記事一覧

映画「世界で一番ゴッホを描いた男」

2016年、中国・オランダ映画。 中国の深圳の大芬(ダーフェン)という街 は世界シェア5割を超える複製画制作の 街なのだそうだ。美術館のお土産コーナ ーで油絵のような立体感のある複製画が 売られていることがあるが、そういうも のを作っているところ…

高村薫「李歐」

これは「わが手に拳銃を」のリメイクで ある。高村薫は文庫化するときに全面改 稿することは有名であるが、これはほぼ 別のものになっている。「わが手に拳銃 を」は単行本で上下二段組で文字が小さ いので読みにくく走ってしまったところ があるが、「李歐…

古川美術館、為三郎記念館再訪

30年以上振りだろうか、名古屋池下の古 川美術館と為三郎記念館へ行ってきた。ち ょうど入手したチケットは「篠田桃紅展」 だった。 古川為三郎は日本ヘラルド映画というイメ ージなのだが、年譜を見ると名古屋にいく つもの映画館を作り、若いときに行っ…

暑中見舞2024

夜フルに朝までエアコンをつけたまま寝 るのは今年の夏がはじめて。だからいわ ゆる冷房病というか身体がかったるい、 眠りが浅い。暑中見舞状も使いまわしで ごめんなさい。

高村薫「わが手に拳銃を」

高村薫の長編はそろそろ網羅してきたよ うに思うが、この「わが手に拳銃を」と 「李歐」はセットで読みたいと思ってい たのでようやく準備ができて、まずはこ ちら。時間がかかった、話も複雑でよく わからなかったところがある。まあその まま続けて「李歐…

池上英洋「パリ華の都の物語」

図書館の新刊棚でみつけて借りてきて読 んだ。歴史、社会、生活、文化を網羅し ながら、作者の専門の芸術を随所に絡ま せてとてもわかりやすく紹介している。 ほかのフランス史やパリ本とは異なり、 美術や建築に詳しい説明が特徴的で図版 も多い新書である…

演り人知らズ「どうせなにもみえない」

亀島の小さなアトリエで芝居を観るのは 3回目、ちょっと慣れてきた。わりと観 念的というか文学というか哲学というか そういう芝居。45分の短い芝居、これ くらいが集中できるひと区切りなのだそ うだ。

池澤夏樹「ノイエ・ハイマート」

池澤夏樹の新刊、ちょっと構成がモザイ クのような現代アートのような。 ノイエ・ハイマート(新しい故郷)を求 めて難民になる、そういう話だ。世界の いたるところでそういうことがあり、日 本でもほんの80年前に満州などから難 民として引き揚げてきた…

映画「がんばっていきまっしょい」再見

テレビでやっていたので録画して見た、 再見。1998年作品、映画館ではなく 2000年頃レンタルビデオで見たのだ ったか。 ものすごく気に入ってわたしの大事な作 品としてインプットされていた40代。 さて、それから20年、再見、あれ、そ うでもな…

武田徹「神と人と言葉と 評伝・立花隆」

立花隆の評伝である。哲学や先端学問の ところはまるでわからないので流し読み しながらぐいぐい読んだ。 立花隆のことはいろんな本でおよそ知っ ていたが、評伝であるからには負の部分、 誤解曲解、間違いの指摘がきちんとされ ていることが重要。私生活の…

木版56:清流

20×15 河、海、水はむつかしい。なにかの本を 見てはじめて川の流れを作ってみた、練 習。それらしく見えるか、でももうやら ないつもり。

原田マハ「板上に咲く」

きままに木版制作をやっているので、棟 方志功のことはそれなりに知っており、 その彫りの力強さ、熱量は圧倒的である。 その若者時代から世界のムナカタになる までを妻の視点で語られる。妻の苦労は 普通ではない、楽天家だったか辛苦に耐 えたかそのあた…

池澤夏樹「詩のなぐさめ」「詩のきらめき」

詩人池澤夏樹が詩を読む喜びを語る。 詩は苦手である、特に日本語以外の翻訳 された詩はどうなのかよくわからない。 だから日本語のわかりやすいものだけを ときどき読む、谷川俊太郎とか。 世界中に古くから詩というジャンルがあ り、映画なんかで詩の一節…

「Last Days 坂本龍一 最期の日々」

坂本龍一に関する番組がいくつもあって 録画したのだがどれを見たのかわからな くなってなんとなく見たのがこれ。 NHKスペシャル、リアルなドキュメンタ リー、Lastdays、ここまで残すのかと驚 く。彼には音楽があることで乗り越えよ うとし、死と向き合う覚…

鴻上の「八月の鯨」

「朝日のような夕日をつれて」再演の ニュースをyoutubeでみつけ、驚き、 うろうろしていたら、鴻上尚史が長野 里美に第三舞台についていつか最後に 「八月の鯨」をやりたいと話していま した。そうか八月の鯨か。

岩井俊二「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」再見、「四月物語」再々見

中編映画2作を見た、再見、再々見であ る。前者は1995年、後者は1998 年。岩井俊二は「花とアリス」「リップ ヴァンウィンクルの花嫁」「Love Letter」 等も見たがやはりこの2作。 花火は、IFというパラレルがあって話が 切り替わっていくアイデア…

ドリカム「7月7日、晴れ」

7月です。 ドリカムはCDやLDを買って聴いていた 時期がある。ポップさとヴォーカルのう まさにはまるといおうか。 日本の女性ヴォーカルをまとめて聴いて いた頃だったな。 www.youtube.com

公募展4回目

東京都美術館へ某公募展出品作品を見に 行ってきた。応募4回目になる。 いろんな手法がある、見てどうやってい るのかわからない手法もある、経験すれ ばするほど果てはさらに遠く深くなる。 これからどうするのか。 ことしもついでに西洋美術館の常設展を …

牧野宣彦「ゲーテ『イタリア紀行』を旅する」

これもブックオフで見つけた集英社新書。 ゲーテがイタリアへ大旅行したことはな んとなく知っていた、でもゲーテのイタ リア紀行を読む気にはならないので、ど んなものか都合のよさそうな新書だった ので読んだ。 ゲーテは1747年生れ、旅行に出たの が…

恩田陸「歩道橋シネマ」

ブックオフで恩田陸の新潮文庫の見たこ とがない文庫を見つけたので読んだ。 ひさしぶりというか一時沢山読んだけど いまは視野外。短編集というよりもアイ デア出し、スケッチみたいなもの、相変 わらず恩田陸らしい感じのもの多し。 懐かしかったです。 歩…

うんなま主宰者「本日」

アトリエ混沌堂にてうんなま主宰者の芝 居というかソロパフォーマンスを観てき た。彼の過去でも未来でもない現在の自 分をどうやって吐露するか、あるいは自 分ではなく自分以外の現在を表現するに は、みたいなことを演じてみたいという ふうに受けとめた…

ロバート・デ・ニーロ「ミッドナイト・ラン」

1988年アメリカ映画。まったく知ら ない映画でした、ほぼ映画を見ていない 時期だったので。でも1987アンタッチャ ブルと1989俺たちは天使じゃないの間だ からテレビでもどこでも見ててもよさそ うなのに。 なかなかよくできたコメディ、相棒(チ ャール…

椎名誠「続 失踪願望。」

続編が出たので読んだ。先回はシーナも 年を取ったと感慨深かったが、コロナ明 けの今回は旅、酒、遊びとフル回転。 盟友目黒孝二が亡くなって落ち込むかと 思われたが、哀しみを抱えながらも今ま で以上に走り回っているよう。 巻末に「さらば友よ!」を掲載…

是枝裕和「怪物」

2023年、是枝監督、坂元裕二脚本。 伊藤みどりのaquaから、怪物のaquaを知 り、重い話のようでためらっていたがよ しと見ることにした。 3つの視点を変えて物語は違ったものに 見えるのは当然で、人は善悪ばかりでな く、事件は一面だけではないことを…

木版画展in栄2024

栄のギャラリーチカシンで恒例のグルー プ展に参加出品。春の地元のクラブ展の を再度出品、新しいものを制作できなか った。残念。

橋爪大三郎/大澤真幸「げんきな日本論」

このお二人の対談集は面白くて読んでい るのだが、今回は日本論、日本人論。 日本すごいぞ本ではない、 日本史へのい くつもの疑問を議論することで、日本の 特徴を浮かび上がらせる。前半の土器、 古墳、ひらがな、権力の構造等がおもし ろくなるほどと思わ…

CT検査やれやれ

これは備忘録、アウトプットではないイ ンプット。 胃カメラ大腸カメラをしてからなんとな く左脇腹に違和感、CT検査をした。 とくに原因判らず、半年後の大腸再カメ ラは予定通り。秋にはコロナを挟んで数 年振りに人間ドックの予定。 今年はそういう年にな…

すこし驚く

スケートの伊藤みどりが坂本龍一のaqua に乗せて一位になったというニュースを 見て驚く。それでyoutubeで見てみた。 1.伊藤みどりは名古屋育ちのわたしに とっては地元のトリプルアクセルの天才 少女スケーターとして超有名だったが、 引退後はわたしの視…

芸文センター「オペラハイライト トスカ」

愛知県芸術劇場コンサートホールへ、セ ントラル愛知交響楽団のオペラハイライ トシリーズ「トスカ」を観てきた。 初心者向けにトスカをハイライト60分 にまとめて有名アリアを中心に聴かせる、 わたしのようなお気楽ミーハーには手頃 なコンサートで楽し…

丸谷才一「輝く日の宮」再々読

2003年購入初読、2008年再読、 そして今回再々読。 もちろん「光の君へ」つながりで。 前よりもわかる、もちろんわからないと ころも多いが面白さも深くなってきたよ うに思う。最後に一行アキもあったし。 やっぱり丸谷才一はおもしろい。 先日会っ…