2023-01-01から1年間の記事一覧

映画「丘の上の本屋さん」

2023年イタリア映画。 イタリアの田舎の小さな古書店のオーナ ー店長と移民の少年との交流を描いて心 温まる。情報なしで見たので少年が本を 借りることでトラブルに巻き込まれると か心配だったが、ストレートにすこしづ つむつかしい本を借りて読むこ…

ソン・ガンホ「JSA」

2000年韓国映画だけど、そもそも韓 国映画をほとんど見ていない。スターの イ・ビョンホンもイ・ヨンエも、監督の パク・チャヌクもわからない、でもソン・ ガンホは知っている。 そしてソン・ガンホの映画だった。とて もシリアスな話なのにソン・ガン…

高島屋画廊「細見美術館の名品展」

京都の細見美術館へは行ったことがない。 名駅の百貨店でその名品展をやっていた のでついでながら観てきた。 副題が琳派、若冲、ときめきの日本美術 というのだが、さすがに琳派は大流行な ので混雑していた。 北斎の肉筆浮世絵とか本阿弥光悦の書と 俵屋宗…

アニメ映画「四畳半タイムマシンブルース」

中村佑介キャラクターデザインの2022 年アニメ映画。森見登美彦が上田誠とコ ラボした小説は読んでいたが、映画化さ れていたのは知らなかった。 そうか、アニメはアニメでおもしろいと ころもあるが、やっぱり舞台が一番だな。 コラボはよくできている、そ…

別人になる

あまり調子がよくないときにこういうも のを知るとたじろぐ。 「士別れて3日、すなわちさらに刮目し て相待すべし」 アイデンティティの確立とか自分探しな んかじゃない、別人になるということ。 そうか、だから「自分らしく」ではなく 「自分らしくなく」…

小津安二郎「小早川家の秋」

1961年松竹でなく東宝映画。 小津の戦後作品15作の内、12本目。 うまくまとめられている、むだのないよ くできた作品。 東宝スター総出演らしい、だから森繁が いる、ちょっと変な感じ、杉村春子はい つもとんでもなくうまいけど薬味みたい なものか…

インド映画「RRR」

2022年インド映画。 ほとんど見ていないインド映画、「ムト ゥ・踊るマハラジャ」「きっとうまくい く」「タイガー伝説のスパイ」くらいか。 これは超アクション映画である、1920年 頃のイギリスに統治され抑圧されている インドの独立反乱の実在の指導…

映画「トランボ-ハリウッドに最も嫌われた男-」

2015年アメリカ映画。 赤狩りのハリウッド・テンの脚本家ダル トン・トランボの伝記映画。多様性が確 保されてこういう映画が作られるのはま だ健全さが残っている証しであろう。時 々ヒステリックに熱狂が生まれる歴史か らなにを学ぶかが描かれている…

越えていけ、

昨日はへんな意味不明な文章だった。 今日も。ひとつ、 仕事の退職前と退職後に分ける風潮には 与しない。いわゆる青少年フリー時代と それからの社会的時代ともういちどフリ ー時代をやることができる、の3ステッ プだと考えるとわたしはしっくりする。 だ…

流れていけ、

不義理をしている。 コロナ後多くの人たちと会ったりするの が億劫となった、総会とか忘年会とか同 窓会とか。 「東京物語」「晩春」で笠智衆のその後 の人生があるじゃないかと思ったものだ が、それは御前様として長生きしたじゃ ないかとごちゃまぜになっ…

谷崎潤一郎「蓼喰う虫」

おもしろかった。文章がなめらかで華や かでもある、流暢な日本語というのか、 離婚を前にした現代的な話を関西の雰囲 気に馴染ませ、気持ちよく読ませる。 人形浄瑠璃(文楽)が大きく絡んでくる、 すこし見たことがあるのでわかるところ もある、それでよ…

ジム・ジャームッシュ「ダウン・バイ・ロー」

1986年アメリカ・ドイツ映画。 ジム・ジャームッシュは4本目か、「パ ターソン」がとてもよくて、ほかのもな んて言えばわからない後を引くおかしな 映画なのだが、これもまたそんな映画だ。 なんなんだこれは、主演のトム・ウェイ ツを知らないし、と…

ケイト・ブランシェット「TAR/ター」

2022年アメリカ映画。 ケイト・ブランシェットが各賞総なめの 作品。先入観なしで、これは「ブルー・ ジャスミン」と同じ感じじゃないかと思 っていたらサスペンスというかホラーと いうか。 権力を持つと、それを行使したがる人と、 おおらかになる人が…

周防正行「舞妓はレディ」

2014年周防正行監督作品。 まるで知りませんでした。上白石萌音映 画初出演とのこと、もう10年近く前の デビューなのか、最近どこでも見かける 何者なのかと思っていたが。 周防監督は寡作なのでいくらか気にはと めていたが最近はとんとご無沙汰。 (…

鉛筆デッサン講座(10)

とうとう講座も今回で終わり。 バケットと赤いリボン。 バケットの焼きの色とリボンの赤が区別 できるような描写を、ということのよう である。むつかしい、わからない。 でも10回かけてすこしデッサンという ものがわかりかけたように思う。 よかった。

谷崎潤一郎「春琴抄」

谷崎6冊目。 ちょっと印象と違っていた、もっと楚々 とした春琴をイメージしていたし、献身 というか純愛のイメージだったのだが。 これは確かに傑作、春琴のリアルな描写、 人物造形がすばらしい、わがままで厳し くてそれでも魅力的な春琴像は見事。 文章…

ストックホルム処分

20数年前に大阪のイケアで購入したスト ックホルムのソファを処分した。カジュ アルなイケアとしてはもっとも高かった ソファで、そのためヘタることもなくい いソファだった。よくねころがって本を 読んだりうたた寝したりした。 しかし部屋を広く使おうと…

宮崎あおい「好きだ、」

2005年、石川寛監督作品。 17才の宮崎あおいと瑛太、大人になっ て再会34才の永作博美と西島秀俊の想 い。 寡黙な映画、彼らはあまりしゃべらない、 ほとんど話さない、映画館ならいけるけ ど、家のテレビで見るのはつらい。奇妙 な映画だと思い、調…

小林愛実ピアノリサイタル大垣

ショパンコンクールで4位入賞したとき も気に留めなかった、派手な反田恭平に 目が行っていた。ところがyoutubeにコ ンクールの演奏がアップされているのを 知って3次予選のショパン24の前奏曲 を聴いてみて驚いた、特に15番雨だれ のプレリュードを聴…

沢木耕太郎「夢ノ町本通り」

本にまつわるエッセイ集。 やはりモハメッド・アリの長い書評とい うかエッセイが楽しめた。 山本周五郎についての解説、エッセイが 多くあるがすべて未読なので省略。時代 物は近寄らないようにしていたが、藤沢 周平にしびれ、池波になじめず、さてこ れか…

R・ゼメキス「ポーラー・エキスプレス」

2004年アメリカ映画。 村上春樹の翻訳「急行北極号」の映画化 なので見てみた(読んでないけど)。 CGアニメというのだろうか精密なのは確 か、でもお国柄というか文化の違いなの だ、子供たちがリアル。日本のカワイイ に洗脳されているわたしがいる。 …

鉛筆デッサン講座(9)

とうとう9回目。 ハンガーと洗濯ばさみ。 うーん。

ネコバス

トミカにこんなものがあるのを知らなか った。つい買ってしまった。

鉛筆デッサン講座(8)

もう8回目、まつぼっくりと落葉 今回は人工物がないので、デッサンとい うより絵を描いている感覚。対象をじっ と見ることなく描いてしまう、それでは だめ、まつぼっくりもよく凝視すること。 やっぱり絵だなあ。

そういうことだった

続けて高校時代の友人と会っていろんな 話をした。話していると自分が明確に考 えていたわけではないことを口に出して いる、キャッチボールしているとそうい うことがときどきある、それでモヤっと していたものに形が現れてくる。 さて、自然に口に出たこ…

守山区の展覧会へ2023

高校時代の友人の4人展が4年振りにあ り出掛けた。水墨画をやっているので その軸装も自分でできるように学んだ とのことで大きな作品も数点あった。 近況報告、実は先週高校の最後になる という同窓会があったばかりでその話 も出たけれど(欠席)、それで…

谷崎潤一郎「猫と庄造とふたりのおんな」

谷崎の5冊目。 そういえばと思いついて青空文庫を見に 行ったらありました。短編はこれでいい かな。 「猫と庄造とふたりのおんな」タイトル がいい、読みたくなる。(本当は「をん な」らしい) ダメ男の系譜の小説、wikiを見たら映画 化されていてやっぱり…

鉛筆デッサン講座(7)

7回目はきゅうりとタッパー、やはりタ ッパーはむつかしい、半透明なんて無理 である。 わかっていたことだが10回くらいでデ ッサンがうまくなるわけではない、なん となくデッサンとはそういうものなのか がすこしわかるということだ。 90分でここまで…

谷崎潤一郎「刺青・秘密」

谷崎の初期短編集の2編を読んだ。 性的倒錯というよりも耽美というのか、 そういう作品である、どう読み取るのか はわからない、でもともに1910,11年の 発表、明治の終り、大正デモクラシーの 到来か、とくに「秘密」の現代性は、よ くぞその時代に書かれた…

リチャード・ギア「キング・オブ・マンハッタン -危険な賭け-」

2012年アメリカ映画。機関投資家で 財を成したリチャード・ギアが事故を起 こし同乗の不倫相手を死なせてしまうの をもみ消す物語。機関投資会社もトラブ ルを抱えておりそれどころでないところ に加えての隠蔽工作なのだが、警察検察 がお粗末な証拠偽…