2007-01-01から1年間の記事一覧
北海道へ行って松前藩のことは少し知っていた。白老の観光 アイヌ村へも行ったことがある。しかし、和人がアイヌ人の 側に立って、しかも戦うのではなく、生活の場で共生していく ことがあったことを、私は知らなかった。 壮大な物語を、平明な文章で語って…
戦後東日本と西日本に分断され、それに越後の田中角栄が からんで、東西ドイツのように壁が壊され東西日本の統合 される、奇想天外、奇妙奇天烈なSF戦後史。 それにしても、この作家の大阪嫌いが微笑ましい。いや、 もう差別的な偏見、反感であろう、笑え…
こころの天気図作者: 河合隼雄,工藤直子出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 1990/08/10メディア: ?この商品を含むブログ (1件) を見るこの大家のエッセイはいくつか読んだが、いつも もひとつ食い足りないと思うのは、この人のメインの ものをひとつ読まな…
複雑な彼女と単純な場所 (新潮文庫)作者: 矢作俊彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1990/12メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (7件) を見るハードボイルド作家のエッセイ集。いま、彼の 代表作上下2巻を長い間読みあぐねながら、…
今週は2回も泳ぎに行った。ずっとさぼっていたので腰痛になったか、 腰痛になったので行かなかったか忘れてしまったほど久しぶり。 急に泳いだので、余計に背中ばりばりになってしまった。
気持ちがへたれた時に読むべき本、青い空と広い海、垂見健吾の写真も 気持ちいいなあ。 椎名誠はほんとうに体調が悪いのか、これを読むと疑問に思えるほど 楽しそうな旅だ。(105)
タイトルと中身はまったく違う。 彼のコラムというか時事評論に関する情報の収集と整理、 そして論理の組み立て方を実例で紹介する。 疑う、背景を探る等日頃心がけているつもりでも流されて しまう現実に対して、彼の論理は好き嫌いは別にして、 徹底してい…
先週末に行った版画教室で刷ったもの。 エッチングで刷ったものに、ソフトグランドをかけて、 刷毛と鉛筆で濃淡をつけて腐食させたのだが、 腐食が足りず効果がでていない。 口縄坂は天王寺七坂のひとつで、かつて大阪から 海に日が沈むのを眺めることができ…
高村薫のはじめてのエッセイ集。 真面目な剛速球エッセイ。大阪へのこだわりは興味深いが、 変化球はないのか。(105)
私は一度も見たことがないのだが、高視聴率番組の 探偵ナイトスクープのなかで、大阪のアホと東京の バカの境はどこかというあほらしい話題から、 はるか歴史をさかのぼり雄大な学問の世界へ入り込 んでいく過程は心踊るものがあった。途中から むつかしくな…
私もブラバン少年だった。指導教官もいない、 コンクールにも出ない、好きな曲を探してきて 演奏するだけのクラブだったが、土曜の午後に 自主コンサートを開催したり、文化祭で演奏したり、 それは楽しい思い出だ。 これは私よりすこし後の80年代のブラバ…
洋画商協同組合が設立50周年を迎え、日本近代から現代の 洋画家の作品の展覧会が銀座のホールで開かれていることを 知ったので見に行く。 無料でこれだけの作品群を観られて満足した。
ルオーは私達の心を抉り取るような表現と、そこに聖なる 哀しみを滲ませてくるという画風で、目を離させないのだが、 それらの表現を検証してみようという展覧会。 かなりむつかしかった。
改修したブリヂストン美術館へようやく出かけた。 ここは東京駅から近く、背広を着たビジネスマンがふらり 見に来られる美術館で、広くなったというので楽しみにしていた。 レンブラントから抽象まで150点の展示。 堪能した。 中でも、私の好きなブーダン…
まじめな重松清のR18小説。 ちょっと読みたい官能とは違った。(540)
軽いエッセイに自分の知らない世界がいっぱい詰まっていて 教養がなければ理解できないはずなのに、ねっころがって 読むエッセイ集。人生ものエッセイは読む気にならないが、 こういうものはデビュー当時からずっと好きです。(105)
いままで読んだ作品とは少し毛色が違う。自分探しが 暗く圧し掛かってくる。この作家もそろそろ主なものは 読みつくしてしまったかな。(105)
村上春樹いちおしの作品の新訳。 かつて映画館でレッドフォードの「華麗なるギャツビー」を 見ており、そのときもよくわからなかったが、今回はじめて 本を読むことになったが、やはりよくわからなかったと 正直に述べておこう。 話は反れるが、息子が「カラ…
で医者へ行った。背筋力をつけるしかないとのこと。
変わった名前の推理作家がいることは知っていたが、 大阪出身というのでちょっと興味が湧いて、その自伝的な 本を読んでみる。うーん、やはり小説を読まなければ。 (105)
エリートサラリーマンから永六輔への近況報告の書簡集。 10年以上前に読んで以来、何度も機会があれば読み返し、 新たな刺激を受けている。茨木のり子ではないが、心の 渇きに水をやりながら育てていく。仕事もきちんとする 会社人間でありながら、音楽や…
週末に版画教室へ行ってきました。 先回、大阪の風景、中之島を作ったのだが、 今回も大阪シリーズ、御堂筋です。大阪八景で いくのはいいね、題材を考えなくてすむ。 版の大きさは久しぶりに大きくて180×140。 細かく書き込んでみる。もっと書き込んだほうが…
びっくりした。大阪へ引っ越してきて、織田作を読まねばと 思っていたが、読んでみて本当に吃驚。 面白い、スピード感、地名、店名がいたるところに出てくる。 物の値段がどんどん出てくる。いやあ、でも全国区になるのかな。 最後に法善寺横丁の夫婦善哉で…
村上春樹の数少ない未読の作品。「アンダーグラウンド」と ともに読もうという意志が働かなかったが、まず先に、 オウム信者の方の話を読む。 ごく普通の人でありながら、世界が小さい、小さな世界へ 入り込んでしまう人たち、入り込まなければ生きていけな…
最近の女性作家の代表作を順に読んでいくシリーズ、第3作。 世の中を生き難く生きている人たちの心情をテンポある 文章で読ませる。これは一番の共感。とりわけ最後の短編 「あいあるあした」が泣かせる。(105)
中内前社長の人生とダイエーの成功と衰退を、圧倒的な 取材量で、上下2冊の大作を一気に読ませる。 こういう天才というか怪物のような人は確かにいるわけ で、それを普通の人のものさしでは測れないのだろう。 ところどころ筆が走って、思い込みか、どの根…
暮しの手帖に連載していた映画時評の単行本化2作目。 しかし、1作目が暮しの手帖社から出ていたのに、今回は幻冬舎からだ。 前にも書いたように、彼と暮しの手帖との信頼関係がなくなったことが、 そうさせたのだろうか。1作目がコンパクトなおしゃれな造…
週末に版画教室へ行った。3色刷りは、結局納得が いかず、もうなんだかわからなくなったので今回は 安直に風景だ。天満橋から中之島東詰を望んだ風景。 これは大阪を代表する風景で、大阪人なら知らぬ人は いない景色だ。 しかし、まったく沢野ひとしだなあ…
2回続けてつまらなかったので、もう見ないと思っていた ヨーロッパ企画であるが、過去の作品を再演するというので、 もういちど観に行くことにする。 場所はインディペンデントシアター2nd 最初のうちはヨーロッパのメンバーでなく客演中心なので、 普通の…