中内前社長の人生とダイエーの成功と衰退を、圧倒的な
取材量で、上下2冊の大作を一気に読ませる。
こういう天才というか怪物のような人は確かにいるわけ
で、それを普通の人のものさしでは測れないのだろう。
ところどころ筆が走って、思い込みか、どの根拠で
そこまでいうのかというところもみうけられ、
沢木耕太郎ならこうは書かないなと思うところも
あるが、その圧倒感は沢木にはないものだ。
しかしダイエー何万人の社員の仕事が、ひとりの人物に
収斂されるというのはどういうことなのだろうか。(210)