横道世之介が帰ってきた。
これは大河ドラマの三作目になるのか、
1作目も2作目も気持ちのよい青年の話
だったので期待感たっぷり。一気に読ん
だ。気持ちよくて楽しくてうるうるっと
きて、でも1作目から世之介の結末がわ
かっていて、だからすべてがせつなくて
だから輝いていて。3作目の本作は二千
花の生死とエバの娘の生死が絡み、いや
登場人物みんなの大切な日々がきちんと
書かれている。世之介も自分の結末がわ
かっていないので周りの人達を助け励ま
す、「大丈夫じゃなくても、大丈夫だか
ら」と。
でも考えてみれば誰だって自分の結末は
わかっていなのだから、そういう先入観
で読むのはおかしいとあとで気付く。
実は1作目2作目と覚えていないところ
多し、二千花はどうしても映画「横道世
之介」の吉高由美子を思ってしまう、違
う役どころなのに。
前作ももういちど読んでみよう。いいも
のを読んだ。