2023-01-01から1年間の記事一覧

フランシス・F・コッポラ「ゴッドファーザー」再見

1972年アメリカ映画。当時はマフィ アの映画なので興味がなかった。でもこ の1と次の2が評価があまりに高くて、 テレビで見たのだろう。 さらに3が出た以降もういちど見たよう に思う。ということで3回目か。 うーん、詳細はまったく覚えていない、 …

吉田修一「ミス・サンシャイン」

新作に関心を持つのはもう限られた作家 だけにしようと決めたつもりなんだけど。 高村薫、池澤夏樹、辻原登、村上春樹、 吉田修一、松家仁之、平野啓一郎、三浦 しをん、沢木耕太郎、そんなところか。 その吉田修一、往年の映画大女優(アカ デミー賞候補、…

中野翠「あのころ、早稲田で」

中野翠は先日「小津ごのみ」を読んだの で、関係する本はないかと図書館へ行っ たら、この本を見つけた。 1960年代の東京と早稲田の思い出話。 中野翠は飾らずストレートなもの言いの イメージがあるが、これはちょっと雑な エッセイ、一度書いて組み立…

さそうあきら「神童」1~3巻

お盆疲れか猛暑疲れかしばらくぐったり している。マンガでも読むか。 さそうあきらはオーケストラの話「マエ ストロ」が面白かったので、こんどはピ アニストの話。この作家は絵がうまいの かへたなのかわからない、でも個性的な のは個性なんだろう。 こま…

沢木耕太郎「旅する力」再読

「深夜特急」を再読して、書棚の沢木本 塊りのあたりをすこし整理したら、この 本が出てきた、そうだこういう本もあっ たなあと、つい読みふける。 そうだったなあ、わたしにはそういう旅 する力がなかったんだなあとため息をつ く。 旅する力―深夜特急ノー…

ロマン・ポランスキー「ゴーストライター」

2010年仏独英映画。ポランスキーも 性的虐待等なければもっと偉大な監督に なったのに、チャイナタウン、テス、戦 場のピアニスト、傑作ぞろい。 ユアン・マクレガーの甘い優柔不断な感 じが活かされている、お気楽に見始めた がなかなかサスペンスが効…

スタンリー・キューブリック「スパルタカス」

1960年アメリカ映画。 スタンリー・キューブリック監督作品な ので見なくては。初期の作品なので完璧 主義だとか映像美とかは見当たらない、 彼の作品だとはわからない。wikiをみる と製作総指揮のカーク・ダグラス主導の 映画だったようだ。 共和制ロー…

お盆やれやれ

台風が来るし、なかなか忙しいお盆だっ た。それでもういままでのようなお盆は できないんじゃないかと話し合った。 いくつかのアイデアを出す、自分たちが 納得できればいいので来年は考えたいと 思う。 さいわい台風は逸れて強い雨風だけで済 んだ。

沢木耕太郎「深夜特急」全3冊再読

1月に「天路の旅人」を読んであまり心 が踊らなかった、そういえば「深夜特急」 でカトマンズやあの周辺へも行っていた のだったかなと再読しようとずっと思っ ていた。 「深夜特急」1,2巻が出たのは1986年、 発売日すぐに読みはじめ、香港マカオか ら一…

川本三郎「映画の戦後」続き

この本で惹きこまれたのはアメリカ映画 の赤狩りについてである。 映画には政治や時代が深く入り込んでい ることがよくわかる。赤狩りには2回山 場があり、マッカーシーは2回目の主役 である。俳優や監督脚本家製作者等が吊 るし上げられ、犯罪人とさせら…

川本三郎「映画の戦後」

近くの図書館で、小津そのものの本はな いけど、小津のことが書いていある本な らあるかと探す、まずはこれ。 前半に日本映画、後半にアメリカ映画を とりあげたコラムが載っており、小津や 原節子や高峰秀子について取り上げてい る。実は後半のアメリカの…

独学ピアノ5ヵ月

バイエル70番台後半から80番台へ苦 戦が続く。もちろんそれまでもスムース に弾けるわけではない、ゆっくりつっか えながらではあるけれど、80番前後か らは#や♭が3つもあって音符も増えて トライする気も萎える。webで見るとや はりここが最初の大…

ショーン・コネリー「小説家を見つけたら」

2000年アメリカ映画。ショーン・コネリ ーはやはり存在感あり。16才の少年が膨 大な本や詩を読み、そこまで才能を開花 させることができるのだろうか。隠遁し ている小説家もたった一作で世界的作家 なのもありうるのだろうか。そこが好み のポイントだろう…

興福寺国宝館と天理参考館

興福寺国宝館でやっぱり乾漆八部衆立像 に見惚れる。仏教とは異なる異教の神と いうことらしいが何度見てもその独創性 に感心する。 また、はじめて天理大学付属天理参考館 というところを見る。世界の生活文化・ 考古美術を収集しそれぞれの生活や歴史 を知…

トム・ハンクス「幸せへのまわり道」

2019年アメリカ映画、フレッド・ロ ジャースという有名なテレビ司会者をモ デルにした作品。 父子の和解、寛大に受容する物語、この 司会者はほんとにいい人だったかもしれ ない、ほんとに美談だったかもしれない。 たまたま横道世之介を読んでいてこれ…

3339回

もうすぐ3333回だなあと思っていた ら過ぎてしまっていた。もう17、8年 もこの備忘録をつけている、馬鹿じゃな いかと思う。でもあの本は読んだかあの 映画を見たか忘れたときはここで検索し てああそうだったと思い出す(それも思 い出せないことも…

清須市はるひ美術館「画家たちの眼展」

車で10分くらいのところのはるひ美術館 で、愛知県美術館の移動美術館という企 画展を見てきた、涼を求めて。 三岸節子、香月泰男、猪熊弦一郎、古賀 春江等見たことがない、県美で収蔵され てなかなかでてこない作品達か。香月の サッカーの絵はまったくは…

吉田修一「永遠と横道世之介」(上下)

横道世之介が帰ってきた。 これは大河ドラマの三作目になるのか、 1作目も2作目も気持ちのよい青年の話 だったので期待感たっぷり。一気に読ん だ。気持ちよくて楽しくてうるうるっと きて、でも1作目から世之介の結末がわ かっていて、だからすべてがせ…

小津安二郎「麦秋」

小津映画9本目、1951年作品。 長男の妹が原節子(役では28才)、娘 の縁談と嫁入りの話なのに両親は権限が ない、後ろに引いている。家父長制で家 長を長男(笠智衆)が継いでいるのだろ う、家の決定権を持っている様子。 ここで笠智衆は兄、菅井一…

小津安二郎「晩春」

1949年作品、小津が初めて原節子と組ん だ作品。父娘の嫁に出す話、出てくる俳 優はみんな話に意味を持つ、余分なとこ ろがほとんどない。普通、父娘で亡母の 思い出話をするとか、墓参に行くとか、 父の助手との淡い恋愛とかあってもおか しくないのに、た…

猛暑2023

子供たちは夏休みに入ったようだ。 各地で夏祭りが開かれているようだ。 海水浴や山、高原へ出かけているようだ。 そういう季節のイベント性が乏しく毎日 暑い暑いといいながら暮らしている。 今日は、墓参に行ってきた、お盆前の掃 除とお盆中には行かない…

松坂屋美術館「川瀬巴水展」

川瀬巴水の「旅と郷愁の風景展」という のを観てきた。まとまって作品を見るの ははじめて。浮世絵の伝統技術を継承し 彫師、摺師と分業協働して作品を作る新 時代の木版画「新版画」の人なので、一 方の作家性の強い「創作版画」とは異な る。しかし繊細な…

中野翠「小津ごのみ」

大型書店の映画コーナーの棚には小津関 連本が10冊くらい並んでいた。うーん、 研究本や批評集や名言集もいいんだけど ファンブックはないのか。がっかりして 家に帰りアマゾンで標記の文庫を注文し 読んだ。まずはファンブックからだ。 ところが見ていない…

スペンサー・トレイシー「花嫁の父」

1950年アメリカ映画、ヴィンセント・ミ ネリ監督作品。花嫁の父スペンサー・ト レイシーは老人と海ほかの名優、こんな コメディをやるとは。 1950年、かたや小津映画の質素さ(東大 卒の家庭でも)、かたや成り上がった弁 護士の家庭、圧倒的な物量の豊かさ…

佐々木譲「エトロフ発緊急電」

第二次大戦三部作の二作目、といっても 三作とも読んだような気がするのだが、 これは最後まで読んでもまったく記憶な し、初読という結論。一作目の「ベルリ ン飛行指令」は読んでいます、いくらか 覚えているぞ。 日米戦争直前の真珠湾攻撃をめぐるスパ イ…

小津安二郎「東京物語」再見

世界ベスト4だとかベスト1だとか、な ぜこの日本的なものが世界中で評価され るのかと見直す、わたしの小津ブームで もあるし。1953年作品。 そういう話だった、役年齢は、父70才、 母67才、長男47才、長女44才、次 男(戦死)、三男27才、…

マリリン・モンロー「恋をしましょう」

1960年アメリカ映画。マリリン・モ ンローは大きな流れで作品を見ていない ので初期なのか後期なのかわからず。 これは亡くなる一年前のもの、ジョージ ・キューカー監督、お相手はイヴ・モン タン(一時恋人だったそうな)、相棒の 顧問弁護士は見たこ…

大林映画整理

つづいて大林宣彦監督作品 HOUSE ハウス(1977)○瞳の中の訪問者(1977)○ふりむけば愛(1978)○金田一耕助の冒険(1979)○ねらわれた学園(1981)○転校生(1982)○時をかける少女(1983)○廃市(1984)○少年ケニヤ(1984)天国にいちばん近い島(1984)○さ…

小津映画整理

黒澤は全部見たけど、小津は戦前にもた くさんあってこれは断念し戦後の15作 品を見ようと先日書いた。 それを整理、整理。 長屋紳士録(1947年) 風の中の牝雞(1948年) 晩春(1949年) 宗方姉妹(1950年) 麦秋(1951年) お茶漬の味(1952年)○ 東京物…

三谷幸喜「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」

テレビでこの芝居をやっていたので録画 して見た。柿澤勇人、佐藤二朗(苦手)、 横田栄司(わからなかったぞ)、迫田孝 也、鎌倉殿の面々である。2019年9月の 公演だから鎌倉殿より前に三谷はこれら の役者を使っていたことになる。そうな のか、横田栄司は…