沢木耕太郎「深夜特急」全3冊再読

1月に「天路の旅人」を読んであまり心

が踊らなかった、そういえば「深夜特急

カトマンズやあの周辺へも行っていた

のだったかなと再読しようとずっと思っ

ていた。

深夜特急」1,2巻が出たのは1986年、

発売日すぐに読みはじめ、香港マカオ

ら一気に盛り上がって読んだ記憶、その

後3巻が出るまで6年もかかって気をもん

でいたことを思い出し、読み終えたとき

は感慨深かったことも覚えている。

さて、再読。

あれれ、香港マカオもわりと淡々として

いように思える、そしてずっとその感覚

は最後まで。こういう紀行文、旅行記

いくつも読んで慣れてしまっていること

もあるし、まずは年令のことが大きいと

いうことだろうか。

最初に読んだ時は30代(20代に海外

へ行けてなかったので)、その新鮮さは

大きかったのだろう。

旅にはその年令があり、読書にもその年

令があることを実感する。

また、年令で読める本と、年令と関係な

く読める本があるようで、ある年令で読

んだ感動はいつまでも忘れないし、後者

は以前と異なるなにかが得られる、どち

らがいいというものではない。

深夜特急」のような旅の喜びは持てな

かったが、あの時「深夜特急」を読んだ

喜びはいつまでも持っていけるというこ

とである。

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