2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

-023-佐野眞一「カリスマ」(上)(下)

中内前社長の人生とダイエーの成功と衰退を、圧倒的な 取材量で、上下2冊の大作を一気に読ませる。 こういう天才というか怪物のような人は確かにいるわけ で、それを普通の人のものさしでは測れないのだろう。 ところどころ筆が走って、思い込みか、どの根…

-022-沢木耕太郎「「愛」という言葉を口にできなかった二人のために」

暮しの手帖に連載していた映画時評の単行本化2作目。 しかし、1作目が暮しの手帖社から出ていたのに、今回は幻冬舎からだ。 前にも書いたように、彼と暮しの手帖との信頼関係がなくなったことが、 そうさせたのだろうか。1作目がコンパクトなおしゃれな造…

(25)中之島東詰:エッチング

週末に版画教室へ行った。3色刷りは、結局納得が いかず、もうなんだかわからなくなったので今回は 安直に風景だ。天満橋から中之島東詰を望んだ風景。 これは大阪を代表する風景で、大阪人なら知らぬ人は いない景色だ。 しかし、まったく沢野ひとしだなあ…

ヨーロッパ企画「冬のユリゲラー」

2回続けてつまらなかったので、もう見ないと思っていた ヨーロッパ企画であるが、過去の作品を再演するというので、 もういちど観に行くことにする。 場所はインディペンデントシアター2nd 最初のうちはヨーロッパのメンバーでなく客演中心なので、 普通の…

国立新美術館「モネ大回顧展」

オープンしたばかりの国立新美術館へ行ってきた。 英名がThe National Art Centerなので、新美術館はどうか。 そして日本人が大好きなモネ展、人だかり、東京は混んでいる。 画集に載っている有名な作品がずらり、サン・ラザール駅、 パリ万博の祝祭、かささ…

-021-椎名誠「砂の海」

椎名誠が約20年前に行った桜蘭・タクラマカン砂漠 探検を、10年前に本にして、それを昨日読んだと いうことだ。 砂漠よりも、幻の王国よりも、満天の星を、流星だけ でなく人工衛星も見えるという「天」を見てみたい。 (105)

川のバス

ほぼ散り終りの花見に出かけたら、川にバスが・・・。

-020-羽仁進「世界歴史物語」

世界史を5幕19場のドラマとして描く。 イスラム社会がヨーロッパより先進国だった時代があり、 ヨーロッパが凌駕していく過程がおもしろい。これはまったく 知らなかった話であり、よく理解できなかったが、これは今後の課題。 世界は、国、地域、文明が…

-019-鴻上尚史「僕たちの好きだった革命」

これは雑誌「せりふの時代」に掲載されていた戯曲で、 中村雅俊主演で舞台化された作品。 70年前後の学生運動と今の学生を対比させて、現代の 閉塞感、自由とはなにかを問う。 あの頃へのある種の共感が矮小化されているようで、納得できず。 あの頃の傲慢…

-018-森見登美彦「太陽の塔」

なんともへんてこな小説、妄想小説、大学生生態小説。 京都の左京区近隣を舞台に京大生が乱れる。 それなのになぜか共感。 「夜は短し歩けよ乙女」でブレイクしつつある作家のデビュー作。 文体もおもろい、奇妙な感覚が残ってしまう、困った。 作者のブログ…

-017-沢木耕太郎「246」

書店で目に入ってきたこの本は瞬時のうちに、レジに置かれた。 20年ほど前にSWITCHに連載されていた日記である。 ここではじめて沢木耕太郎には娘さんがいて家族とのふれあいが あるというリアリティに驚いた記憶があるからだ。いつか文春か どこか…

(24)三色の花:エッチング

版画教室へ。はじめて三色刷りに挑戦する。 普通はアクアチントとか面での三色刷りなのだと 思うが、面倒なので線だけでやってみる。 うーん、ちょっとイメージが違うな。

-016-江国香織「号泣する準備はできていた」

現代女性作家シリーズの2作目。第130回直木賞受賞作。 これも私はパスでした。遠くから健闘を祈ります。(105)

高島屋グランドホール「名家百画展」

高島屋美術部創設百年記念の現代日本画・洋画の100展を並べる。 日本画はともかくとして、洋画もなんともおとなしい限り。 島田章三もそうだったが、そういう典型的な作品を集めたということだろうか。

大丸ミュージアム心斎橋「横山大観と近代日本画の名品展」

足立美術館所蔵の大観の作品10数点と近代日本画家達の展示。 大観の不二に太陽というのは、いま観てもすごいプロパガンダだ。 安田靫彦がいいとはじめて思った。