辻原登「韃靼の馬」(上)(下)

もう昔に出たような古い本は書店には置い

てないけど、まれにamazonに入手したの

を見つけることがあり、ようやく文庫上下

を購入できた。ちょっと簡単には説明でき

ない壮大な大河ドラマである。

江戸時代の日本と朝鮮との交易はうっすら

とは知っていたが鎖国をした中での状況は

習うこともなかった。朝鮮通信使という外

使節が将軍の代替わりごとに朝鮮国王か

らの親書を携え江戸を訪れるということも

知らなかった。

それに絡んでの対馬藩の武士の波乱の人生

である、見事に書き切ったと堪能した、数

日間の豊かな読書時間だった。

辻原の作品では史実を織り交ぜ奥行きをあ

たえている手法がよくみられるが、ここで

新井白石らを登場させ物語を膨らませて

いる。

韃靼の馬 上 (集英社文庫)

韃靼の馬 上 (集英社文庫)

  • 作者:辻原 登
  • 発売日: 2014/07/18
  • メディア: 文庫
 
韃靼の馬 (下) (集英社文庫)

韃靼の馬 (下) (集英社文庫)

  • 作者:辻原 登
  • 発売日: 2014/07/18
  • メディア: 文庫