本が結構気に入っていたので、ようやく映
画も見た。本とはかなり印象が違う、中東
紛争問題を抱えた女性が真摯な芸術家と惹
かれあっていく話だったと思っていたが、
映画では芸術家が扉越しに女性に一目ぼれ
してただ進んでいくようにみえる。人生観
や世界観を語るでもない(未来が過去を変
えるだけではないだろう)マネージャーに
も話さない、相手の婚約者にも向きあわな
い、何故か、映画だから省かれたのか。一
方、女性の方はほんとにジャーナリストな
のか、学者で投資家の婚約者のどこに惹か
れていたのか。
世間知らずの芸術家の男が一途なのはある
かもしれぬ、でもジャーナリストの女はも
っと柔軟でしたたかでなければならぬ。
残念ながら描き込みがもっとほしかった。
よくばりか、もう一回、本を読んでみる。