橋本治「橋」

亡くなった橋本治の昭和三部作と云われる

作品の3つ目をようやく読んだ。

橋本治「巡礼」 - 風 信 子 日 乗

橋本治「リア家の人々」 - 風 信 子 日 乗

人は時代や世相の中で生きている、いやお

うなく暮らしている。ここではわたしの少

し上の世代の女の子が高度成長からバブル

の中でもがく姿を描かれる。わたしも高度

成長はわかるが、バブルはリアルに体験し

ていないので、そのあとの失われた平成と

かいわれてもピンとこない実感がある。文

章は飾りがなく、批評のような文体でずっ

と違和感があるがこれでこそ描ける景色が

あるのだろう。 

橋 (文春文庫)

橋 (文春文庫)