弟」を、第一巻は購入し、あとは図書館で
一冊づつ借りて読んできた。
第五巻を図書館で借り出してみたら、本編
は四巻で終わっており、残りはエピローグ
だけだった。
判決が出たところで本編は終わり、上告も
ない刑の確定なのだった。
そして残すはエピローグのみ。そうか、こ
こで子供たちが絡んでくるのか、小さな希
望が子供たちに語られる。
多くのことが回収されずに終わった感あり、
長い解説を読むと、ほんとうは二部構想だ
ったようで、その一部が完結しただけの作
品なのだそうだ。
兄弟3人が帰ってきて父やその周辺の人達
と騒動を起こしたたった3日間の出来事と、
「父殺し」の裁判となる2か月後、それだ
けの話を長大な小説に書き上げられ、140
年間も読み継がれてきた。
どうなんだろう、深く感動したかといえ
ばそういうわけでもない、深く理解した
かといえばそこまで読み込めなかった。
村上春樹には笑われるだろうが、ただ、
読み終えた、いわゆる私は「カラマーゾ
フ以後」の人となったということだけで
ある。