恩田陸を読むのは久しぶり、一時はまった
時期があったのだが、話題となった作品を
読んでみた。なるほどね、ぐんぐん読ませ
る、コンクールで勝ち抜いていく話なので
わくわくする。ピアニストがそれぞれの個
性を持ち、よく描き分けている。とくに明
石がいることで他の3人の天才たちのコン
クールに奥行きを与えている。
演奏曲は一部の曲しか知らない、しかもど
んな音が鳴っているかはまったくわからな
い、見えている景色、印象を文章で表して
も音色はわからない。そういう音楽センス
がなくても十分に楽しんだ物語だった。