大阪市芸創センター「赤鬼」

四天王寺高校演劇部OG有志の集まりであ
る企画OG会という地味な名前のグループ
が、野田秀樹の「赤鬼」を上演するという
ので観に行く。
じつはこのグループは鴻上の「トランス」
以来2回目。名作を上演するので楽しみに
していたのだが、この「赤鬼」を上演した
いがために作ったグループのようで、なか
なか熱のこもった演出、演技。赤鬼はテレ
ビでタイ・バージョンしか観たことがない
のだが、ストーリーは野田のしてはとても
わかりやすく、だから、ロンドンでもタイ
でも成功したのだろう。それでもやはり野
田らしく世界は広く開けており、言葉も遠
くまで届き、スケールが大きい。
それを一所懸命演じている。最初に赤鬼と
フクが出会うところが、驚き、恐怖、おの
のきがもう少し欲しかったなというところ
と、徐々に言葉を覚えコミニュケーション
が取れていくところがぎこちなかったのは
惜しかった。タイバージョンではそこはな
かなか感動的だったので。男一点のミズカ
ネ役は楽しそう生き生きしていたし、とん
び役の女の子はとんびが油揚げをさらって
いった。