辻原登「ジャスミン」再読

最近、再読の本が増えている、新しい作

家を探して読むのはそろそろ終わりかも。

漱石以降の古典も読みたいしなあ。

この数日は「ジャスミン」、スケールの

大きな物語、二度目でもぐいぐい読ませ

る。先回は物語の展開を追っかけるのに

夢中で、今回はしっかりと読んだ。

やっぱり堪能した。

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T教会の思い出

1974年に大学へ入ってからの3人の高校同級生のこと。

1.高校のクラブの部長で親しかった。

2年の終わりに東京へ転校して、音大に

入り、いつのまにかTへ。

20年後くらいか連絡があって一度会おう

という話になったがそこまで、まだTな

のかも聞けずじまいだった。

2.高校のクラスメイトに私鉄の駅で偶

然会った。立ち話になり高校時代は自信

がなかったがTに入って自分が明るくな

ったと云う、他にもいささかおかしなこ

とを言うなあと思いながらも(私は宗教

に興味なかったので)よかったねと別れ

た。Tの問題はその後知った。

3.高校の名前と顔だけ知ってる同級生、

東京の私大へ行きTへ。友人からの情報

によると両親が下宿へ駆けつけ拿捕して

奪還する、大学は中退。親御さんは偉い

と感心した記憶あり。

4.わたしの大学では聞いたことがなか

った、聖書研究会というのがあってあれ

が怪しいという噂はあった。

どちらにしても「信じる」ことができる

のは不思議なものだ。信じられない。

 

原武史・三浦しをん「皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。」

図書館の三浦しをんの棚にあったので一

緒に借りてきた。原武史は新聞で鉄道の

エッセイを連載しているし「滝山コミュ

ーン」を読んでいたので知っていた。

三浦しをんはエッセイの芸が確立されて

いてここでもつっこみとボケは満載、見

事な芸である。皇室にまつわる以前の皇

太后の権力の話は初耳だったし、現上皇

の象徴の話も納得した。

まあ、気楽な対談を気軽に読み、そうな

のかあとすこし理解するという本だった。

三浦しをんは奥が深いぞ。

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三浦しをん「あやつられ文楽鑑賞」

図書館へ行って関連作品の「あやつられ

文楽鑑賞」というを借りてきた。

三浦しをんは本気の文楽推しであった、

楽しい。なかでも「仮名手本忠臣蔵」の

お軽勘平がどんな話かわからなかったが

うまく説明されていて勉強になった。と

いってもどんでもない話なのだが。

歌舞伎との関係、落語との関係も書かれ

ていてなるほどなあと感心し、早速、桂

枝雀の「軒付け」をWEBで見た。そうい

えば落語の「寝床」で浄瑠璃を語るなあ

と知ってたけど、つながっているんだな

あと気付いてなかった。大阪は歌舞伎も

文楽も落語も(吉本がなくても)みんな

あってうわあ後悔するなあ。

 

ケリー・マクギリス「刑事ジョン・ブック 目撃者」再見

今、テレビで見たところ、再見、およそ

覚えていた、好きな映画。

1985年に観て、アーミッシュに関心を持

ち、95年にNYへ遊びに行ったときに、フ

ィラデルフィアのアーミッシュに立ち寄

日帰りバスツアーに現地で申し込もう

と思い描きながら、やっぱり物見遊山で

行くのはどうかなと現地で止めた記憶あ

り。

ハリソン・フォードはこれで賞が取った

ら先が変わったかもしれないし、未亡人

ケリー・マクギリスは「トップ・ガン」

の教官だとつながったし、ヴィゴ・モー

テンセンがアーミッシュのその他大勢に

いたのを見つけ調べたらデビュー作だっ

たことを知ったし、いい映画だった。

ちなみに家でシェーカーハイバックチェ

ア(日本製、模倣品だろうな)に座って

いる。

 

三浦しをん「仏果を得ず」

三浦しをんのお仕事小説は、いつも知ら

ない世界をみせてくれ楽しみなのだが、

ようやくここにたどり着いた。

文楽の世界である。大阪に18年も居たの

国立文楽劇場文楽を観たのはわずか

3回である。他の太夫の声、語りもよか

ったのに住太夫を聞いたら素晴らしかっ

たことを思い出す。

もういちど観たいなあと思う。

小説はあいかわらず読ませる、うまいな

あ。作家本人がはまってしまっている雰

囲気がわかる。

高村薫「地を這う虫」

高村薫の短編4作品を収めた短編集。

短編ははじめて読むんじゃないか。

元刑事、なんらかの理由で刑事を辞めた

男の物語、これはこれでいいんだけどや

っぱり重厚な長編に仕上げて圧倒的な物

語を読みたいと思いました。

さて長編「土の記」がまだ手に取ってい

ないし、難解三部作もいずれ読み直さな

いといけないし、お楽しみはこれからだ。