清水義範「目からウロコの世界史物語」

ひさしぶりの清水義範、ねっころがって

読む。中学高校で習った世界史はほぼヨ

ーロッパ中心(たぶん、寝てたので)、

だからモンゴルや中東、トルコの歴史と

いうのはなんともあいまいである。昔、

世界最強の国家、文化があったことなど

まるでわかっていない。とくにトルコ、

ビザンチン帝国とかヨーロッパとの関係

はいまの世界観に絡んでくるので困った

ものである、ギリシャもそもそもヨーロ

ッパなのかとふと思ったりする。

スペインがイスラム国だったことがある

のもぼんやりした知識でスペインもイタ

リアも国として固まったのは近代のこと

なので。

それらの話を、題名のとおり目からウロ

コの如く、へえそうなのかと読ませてく

れる。歴史はヨーロッパやアメリカだけ

で回ってなかったことだけはわかる。

それにしても人間の文明の歴史はほぼ人

殺しの歴史なのだなとあらためて思う。

この数十年の日本だけの話だが、ほぼ人

殺しをしなかった同時代を生きてこられ

たのは稀有な幸運だったと思わざるをえ

ない。