ジョン・フォード「リオ・グランデの砦」

1950年「アパッチ砦」「黄色いリボン」

に続く、J・フォード騎兵隊三部作の最

終作らしい。残念ながら2作はまだ未見。

落第生の息子が父ジョン・ウェインの騎

兵隊に配属され、静かに厳しく成長を見

守るという話なのだが、分かれて暮らす

妻(息子の母)が息子を心配で現地に引

き戻しにやってきて久しぶりに再会し結

局元のさやに戻るというホームドラマ

ある。

インディアンの襲撃は原因がわからなく

てただ戦いを見せるだけの設定のようだ

が、戦いの合間、日常において、騎兵達

が繰り返し朗々と合唱するシーン(アイ

ルランド民謡なんだろうか)はいかにも

ジョン・フォードの詩情そのものであり、

映画に風格を与えている。

ジョン・ウェインは騎兵隊の将校役で、

髪も髭も整え、見違える紳士であった。

話はシンプルな親子の愛情物語だがこ

れはこれで良しとする。