2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

吉田修一「国宝」(上)(下)

人間国宝まで亜流から上り詰める歌舞伎役 者の一代記。一気に読みつくす、堪能した。 歌舞伎の出し物と人生が連動して奥行きが あり現代の大河ドラマとなりうる骨太の物 語だ。吉田修一は「パレード」「パーク・ ライフ」あたりは都会の表層を描く今風の 作…

「チャーチル  ノルマンディーの決断」

昨年10月に「ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男」という 映画を見た。そしたらテレビで違うチャ ーチルの映画を放映していたので録画し て見た。それが「チャーチル ノルマンデ ィーの決断」である。ここではDデイ直前 のチャーチルの…

恩田陸「祝祭と予感」

「蜜蜂と遠雷」のスピンオフストーリーが あると知ったので読んだ。 蜜蜂と遠雷の印象がまだ強く残っているの で短編のサイドストーリーも楽しんだ。ま だ小説の中で活躍しているような。 祝祭と予感 作者:恩田 陸 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2019/10/…

エイミー・アダムス「ノクターナル・アニマルズ」

なかなかやっかいな映画を見てしまった。 復讐の物語なのだが、なにに復讐をしてい るのかよくわからない。人生の選択をしな ければならないときにそれがもたらすもの、 もたらさなかったものを抉り出す。結婚で あり、家族であり、職業であり。ちょっと 凝…

wifiルーター

が壊れたみたい。いろいろ試したが、わか ってトライしたわけでないので降参、買い に走った。特にヘビーユーザーでもないの にもうインフラなんだと確信。すこし速く なりました。

別冊太陽「茨木のり子」

別冊太陽である。茨木のり子がどうやって 茨木のり子になり、茨木のり子を生きたか を豊富な写真で読ませてくれる。 後藤正治はそれを「清冽」と称した、本当 に凛とした人物だったことがわかる。 茨木のり子: 自分の感受性くらい (277) (別冊太陽 日本のこ…

なにをしてるのか

ひさしぶりに仕事時代の関係者たちに会う 機会があってなにをしてるのかとだれから も聞かれた。一言二言ではうまく答えられ ない、まあ好きにしてますと相槌を打って おく、別に真剣に聞かれているわけではな い、羨ましがる人もいるし、おれは現役だ から…

クリント・イーストウッド「アルカトラズからの脱出」

テレビでやっていたので録画して見た。 イーストウッドの若いとき、ドン・シーゲ ル監督作品。 刑務所からの脱獄なのでスリル満点だが、 イーストウッドは無実でもないのに脱獄を 応援してしまう不思議さ、仲間も人物描写 があまりなく困難さも素通りのとこ…

スティーヴン・キング「11/22/63」(上)(下)

スティーヴン・キングを読んだことがなか った。昔、英語の個人レッスンを受けてい るとき、先生の自宅で彼はスティーヴン・ キングを読んでいた。なんだったか記憶に ないがものすごく厚い本で、彼は話をした がったが、つたない英語力で読んだことが ない…

「アナ雪2」

「アナと雪の女王2」の字幕版が、名古屋 および周辺では今週の木曜で終了すると知 って慌てて観に行ってきた。 1はよくできた、女性が男を王子様と頼ら ないというとても現代的なストーリーに感 心したのだった。 それで2にも期待感があった、こちらはマ …

三岸節子記念美術館

久しぶり。開館が1998年で、すぐに観に 行って、その後2001から2018年まで転 勤していたので、きっと20年以上振りの 訪問である。 三岸節子は日本洋画の女性の草分けであり、 その画風は大柄でマチエールも豪放で圧倒 されるのだが、ひとりで道を切り拓いて…

塩野七生「わが友マキアヴェッリーフィレンツェ存亡3」

ようやく読み終えました。マキアヴェリは フィレンツェの外交官の大物だと思ってい たのですが、実はノンキャリアで不遇の人 生だったことをこれで知りました。 またイタリアの都市国家のこともすこし理 解しました、やっぱり知らないことだらけ。 わが友マ…

塩野七生「わが友マキアヴェッリーフィレンツェ存亡2」

全三冊の2冊目読了。 なぜ時間がかかっているか、実は正月に大 作を読んでいて、はじめてのスティーブン・ キングなので、これがなかなか進まない、 まだまだ上巻。 マキアヴェッリは脇に置かれてしまって。 わが友マキアヴェッリ 2 (新潮文庫) 作者:塩野 七…

「篠田桃紅展」

名駅でセールのついでに「篠田桃紅展」を 観てきた。名前はよく知っていたけどしっ かり作品を見たことがなかったのでその流 れも見ることができた。早い時期から書と いうか墨にこだわらずアートに取り組んだ 人だとわかった。そしていつもの感想、現 代ア…

年賀2020

例年、形のユニークな、かわった松飾りを 探す。ことしはこれ↓。まっすぐに。 狂騒の一年になるようだが、静謐に暮らす ことを誓う。