スティーヴン・キングを読んだことがなか
った。昔、英語の個人レッスンを受けてい
るとき、先生の自宅で彼はスティーヴン・
キングを読んでいた。なんだったか記憶に
ないがものすごく厚い本で、彼は話をした
がったが、つたない英語力で読んだことが
ない作家について会話するのは無理だった
記憶。
映画はキャリー、シャイニング、スタンド
バイミー、グリーンマイル、ショーシャン
クと沢山見たんだけど。
ところが私の好きなタイムマシン物が出て、
でも上下で5000円近くどうしようかなあと
思いながら時間は過ぎて、ある日図書館で
見つける。
それが年末、よし正月にこれを読もうとは
じめたのだが、なかなか話が進んでいかな
い、ケネディ暗殺阻止には遠く、しかし十
分すぎるほど書き込んでいるのがわかる、
これでもかというほどの重層的な物語、こ
れがスティーヴン・キングなのかと感心し
て今日ようやく読み終える。
タイムマシン物につきものの過去の改変問
題が大きく圧し掛かってくる。そうくるの
かと終盤は急展開して最後は苦いハッピー
エンド。なにが正しくて間違っているのか、
歴史のもしもはよかったのか悪かったのか
は結局はわからない、ひとは与えられた時
間の中で善き時間を生きていくのだ。
堪能した、しっかりと堪能した。