見たことがあるんだけどなあ、でも最後
までわからなかった、初見かもしれぬ。
よくできた名作である、と褒めるのは簡
単である。だからすこし厳しく。
ありえたかもしれない人生ということを
誰もが考えたことがある、わたしもこの
年令になってふと思ったりする。でも28
才では考えない。
ジェームス・スチュアートは親の仕事を
継がなきゃいけなかった、日本ではどこ
にでもある光景だったのに、いつもくよ
くよしている、まだ28なのに。心の奥に
それを抱えながら、最後に妻や子供が一
番という結論はそれでいいのか、安易で
はないのか。
一方、あの富豪の悪役(いいねえ)のい
つも脇にいた秘書みたいな人が、最後に
富豪に金を返しなさいと説得する、指弾
するのではないかと期待していたのだが。
あれはいやがらせではなく、完全に泥棒、
犯罪なのだ。
ところで「天使のくれた時間」はこの映
画のリメイクだったのか。