装幀家の菊池信義氏が亡くなった。
本の装幀、装丁に興味を持ったのは和田
誠であり安野光雅だったが、ほんとうに
装幀の美しさに目覚めたのは菊池信義だ
った。書店でこれはいい、斬新だ、潔い
デザインと思ったのが菊池信義だった。
それで「菊池信義 装幀の本」(リブロポ
と高価本を買ってよく眺めていた。特に
背表紙に斜めに2行のタイトルを入れるア
イデアが素晴らしく思えた。
エッセイのようなものも読んで、彼がいれ
ば紙の本はなくならない、本を手に取る幸
せはなくならないと思ったものだ。
彼の仕事のドキュメンタリ映画「つつんで、
ひらいて」も作られ、まだ見損ねているが、
いつか必ず観る。
合掌。