朝倉かすみ「平場の月」

ちょっと内容に関心を引いたので図書館で借

りて読んだ。普通のいやすこし生活に追わ

れる50代の男女の出会い(実は再会、不倫

ではない)と死、別れ、よくある話のよう

だが、男女のディテールを丁寧に積み上げ

ていく。もう若くはないのだが大人になり

きれてなくそのリアリティが一気に読ませ

る。若い人にはわからない、50、60を過ぎ

た人にしかわからないだろう、わたしが死

ぬことよりも「おまえ」が先にいなくなっ

てしまうことのリアリティはまだわたしに

とってリアルではない。

平場の月