野田秀樹「エッグ」

エッグ/MIWA―21世紀から20世紀を覗く戯曲集―
テレビで放送していたので録画して、今日
日曜の夕方に見た。スポーツと音楽が熱狂
を演出しどこかで利用されている、その話
が後半、満州国731部隊につながって
いく。寺山修司のオマージュもあるのか、
それも絡みながら、複雑に話は展開してわ
かりにくいともいえるし、野田戯曲そのも
のともいえる。
野田がこういう歴史を取り入れた展開をす
るとは予想していなかったので意外感もあ
り。権力者の傲慢さや、戦争にまきこまれ
てしまう恐怖より、やはり一般人の熱狂の
ほうが怖いと思うのでそちらから攻めきっ
たほうが普遍性があるのではないかと思う
のは素人考えか。見たのは再演で、パリ公
演もあったようで、引き継いで上演されて
いく芝居となるのだろうか。