薬師寺拝観

百寺巡礼 第一巻奈良
テレビで薬師寺の国宝の東塔がおよそ110年ぶりに解体修理される前に法要が営まれた、
この後10年くらい覆いがかけられ見られないというニュースを見て、妻が行ったこと
がないというのであわてて見に行く。五木寛之が「百寺巡礼」の中で書いていたが、こ
の古い東塔と新しい再建なった西塔、東塔の歴史を感ずる渋い景観と西塔のピカピカの
輝きの両方のコントラストを見られる幸運、千数百年前の人たちが仰ぎ見たのは今の西
塔のピカピカであったろうし、時が流れた後の姿である東塔が同時に見られることは幸
運以外のなにものでもない。そう思って見ると、以前漠然と見た時とはまったく違う景
色として見ることができる、さらにフェノロサが「凍れる音楽」と称したなんてことも
知るとその気になってしまう。
お札授かり所の方に、ちょうどいま工事のため東塔の入口が開いていて、ちらりと覗け
るとお聞きして、中の太柱を見ることもできた。もちろん薬師如来弥勒菩薩も平山郁
夫画伯の絵も見てきました。