ヒッチコック「間違えられた男」

またもヒッチコック、題名も知らなかった。

1950年代の絶頂期の作品。実際の事件を基

に脚本が書かれたらしい、きわめてシンプ

ル、ただ犯人と間違えられた男の不安、恐

怖が見る人に圧し掛かってくるよう。

それが妻の精神を侵してしまう。法廷劇か

と思えばそうではなく真犯人が捕まって無

実となるとあっけなさはあるものの、この

サスペンスは見事。ヘンリー・フォンダ

こういう不安げな感じをうまく演じる、な

んとなく自信なさがこの名優らしさでもあ

る。