兵庫県立芸文センター「野田版フィガロの結婚」

指揮者井上道義が長くラブコールを送り、野
田秀樹を口説き落とし、オペラを演出させた
フィガロの結婚兵庫県芸文センター大ホー
ルへ観に行った。ひさしぶりのオペラだ。
あいかわらずこの芸文センターの上品さには
感心する、うらやましい。早く着いたので周
辺を散歩していたら、マエストロ井上道義
道を歩いていたので「がんばってください」
と声を掛けてしまった。ロビーではライター
玉木正之もみかけました。
さて、野田がどこまで演出に絡んでくるのか
疑心暗鬼だったが、舞台はまったく野田カラ
ー、楽しい。黒船が来た頃、外国人が日本に
住み日本人を召使としている背景で、イタリ
ア語と日本語が入り混じって(理屈で分けて
いる)話はすすむ。字幕があるので(これも
野田が作成したらしい)わかりやすく、かな
り滑稽な話をつないでいく。サイド席だった
ので舞台とオーケストラボックスと大道具後
ろの奈落や仕掛けも見えて興味深かった。オ
ーケストラボックスで井上道義の指揮以外に
キーボードを弾きながら歌手の頭出しチェッ
クをしている人がいてこういう役割の人をは
じめてみた。オペラのレベルはわからないけ
ど楽しい、きっとモーツァルトの時代はみん
なこんな感じで笑い楽しんで観ていたのだろ
う。そうそうアリアや二重奏やみんなしっか
り拍手もあって温たかかった。