国立近代美術館「常設展」

たまたま前を通ったので、ついふらふらと入った。
ここは10数年ぶりで、そのときはこんなに立派な建物があって
有名な作品を所蔵しているのに、なんだか見せてやるという雰囲
気があって感心しなかったが、今回はなかなか充実した常設展示
で、つい時間を取られてしまった。岸田劉生の「道路と土手と塀
(切り通しの写生)」は充実していたし、小倉遊亀の「浴女その
一」はとびっきりモダンで好きな絵に再会した気分でした。
ところが戦後になると展示が「現代美術」中心となり、香月だっ
て小磯だってなんだか影が薄い。なぜ現代アートがメインなのか
不思議な限りである。などといささか不満もあったがそれでもよ
かった。夫婦連れや背広姿のサラリーマンがそれなりにいて心強
かった。