瀬戸内寂聴「瀬戸内寂聴の源氏物語」

瀬戸内寂聴の源氏物語 (講談社文庫)
高校1年の古文の先生は、源氏物語が専門だった。
授業で少しやったようにも思うが、古文はなにも頭に入って
おらず、とっかかりは大和和紀「あさしゆめみし」だった。
これで読み始めたのだが、あまりの光源氏のばかばかしさに
あきれるあまり、風情も情緒もなく、途中で挫折。
どこまで読んだかそれっきり。
 今年は源氏物語千年目で、いたるところで話題になって
いることで、またも、とりあえずどんな話なのかぐらいは
知っておくべきだとなにかないかなと見つけたのが、寂聴
先生のおもいっきりダイジェスト版、文庫1冊。
最初のうちは、マンガで読んだことあるなあ、末摘花は
マンガでの顔を思い出すなあなどと読み進めたのだが、
そのうち、やっぱり光源氏のいいかげんさにあきれかえっ
て、そのうち登場人物がだれがだれやらわからなくなって
きて、またもや放り投げてしまった。でも折角だからとが
まんしてとにかく読んでいくと、光源氏も悩むのか、夕霧
も悩むのか、柏木はもっと悩むのかぐらいはわかった。
結論。これはストーリーを追うのではなく、原文いや寂聴
さんでもお聖さんでも円地でも谷崎でもいいんだけどその
あたりの文章の風流、風情を読むものなのでしょうね。