テレビでときどき意外なものを放映する。
有名な「地下鉄のザジ」これがルイ・マ
ル監督作品とは知らなかった。1960年フ
ランス映画。
ルイ・マルは1975年か映画館で「ルシア
ンの青春」を観て重い衝撃を受け、名前
を知り、「死刑台のエレベーター」「鬼
火」「プリティ・ベイビー」といくつか
見たのだ、キャンディス・バーゲンの旦
那だったのか。
ところがこのスラップスティックコメデ
ィはなんだ、フランス映画のコメディは
ときどき奇妙で、ジャック・タチの「ぼ
くの伯父さん」なんかもよくわからない。
こどもがものすごくリアルにここまでや
るかと思うのだけど、シュールだし、お
もちゃ箱のようなドタバタ騒動で、おセ
ンチなところもなく終わってしまう、い
やラストのセリフは「年を取ったわ」。
すべての権威をひっくり返すなどという
解釈をわたしはとらない、ただはちゃめ
ちゃしたかったルイ・マルなのでは。