ひとつまえの「ガス燈」は、あえてバーグ
マンとせずシャルル・ボワイエをしたのだ
ーグマン。昔わたしのno.1女優としてたの
はロッセリーニ監督に押しかけ不倫した激
情に惚れたのであり、それがうまくいかな
くて叩かれていたハリウッドへ復帰する第
一作がこの「追想」だった。でも映画は見
てなくてメロドラマと思っていたのだが、
陰謀の歴史ロマンだった。
ロシア大公女なのか偽物なのかわからない
ままにラストにロマンスだけが勝つ。バー
グマンなんだから大公女に決まってると思
いながら見ていたが、いやほんとはどうか
なとハラハラさせる見事な映画だった。よ
くできた話だと思ったら、実在の事件があ
ったようでそれを題材にした脚本らしい。
バーグマンは「ガス燈」と「追想」で2回
のアカデミー主演女優賞(オリエント急行
で助演女優賞)とのこと。