ジャンヌ・モロー「クロワッサンで朝食を」

クロワッサンで朝食を [DVD]
題名から軽妙なフランス映画を思い起こさ
せるが、これが一筋縄にはいかない。
死刑台のエレベーターなどで有名なジャン
ヌ・モローが年老いて圧倒的な存在感、強
い眼力。バルト三国エストニアからの移民
としてのパリ人と、パリに憧れるエストニ
アからやってきた家政婦の交流といっても、
心がかようようになるなどというヒューマ
ンドラマではない、大都会の自立と孤独を
ひしひしと謳う、悲観もせず称えもせず。