ねじめ正一「荒地の恋」

荒地の恋 (文春文庫)
詩人北村太郎といっても読んだことはない。この詩人が
親友である同じく詩人田村隆一の妻を奪い取り、さらに
新たな若い恋人を作る。ある種の破壊願望というか、詩
人だからということではなく、東大朝日新聞というエリ
ート街道から安定調和を嫌った凄惨な人生ということに
なるのだろうか。若い恋人のラストシーンが希望を与え
てくれる。