2008-02-05 北村薫「ひとがた流し」 本 この作家の取り柄は、ディテールの細やかさである。 文体は短いセンテンスの積み重ねで読みにくいのだが、 こういう品のよさみたいなものが心地よい。 特に子供の会話、親子の会話が好きだ。 「月の砂漠をさばさばと」のさきちゃんが再登場で懐かし かったし、楽しめた。 登場人物はいいひとばかりで、そんな展開はあるものかと 思うが北村薫はこれでいいのだ。