池澤夏樹「すばらしい新世界」再読

 2003年10月に文庫化されすぐに購入し

て読んだ記憶。そして、ええっと驚く、な

んと16年後の再読である。

当時とても気に入って池澤のベストいくつ

に入るくらいの評価、妻アユミが魅力的で

家族の在り方も感心していたのだが、再読。

これはいささか違和感、風力発電の話はい

い、原子力の話も予見通り、でも文明論的

な会話は理屈っぽくそうなんだけどそうじ

ゃないように思える、メッセージを押し付

けないよう配慮して配慮してという工夫は

みえるのだが、それだけ私が歳を取ったと

いうことだろうか。

すばらしい新世界 (中公文庫)

すばらしい新世界 (中公文庫)

 

 

BBCドラマ「検察側の証人」

テレビで前編後編で放送していたBBC

作のアガサ・クリスティ検察側の証人

を録画して見た。検察側の証人は小説は

もとよりビリー・ワイルダーの映画「情

婦」の原作としても有名で、このディー

トリッヒ主演の映画はあっと驚くどんで

ん返しでほんとに感心したことを覚えて

いる。

今回もサイドストーリーはあるものの順

当な展開の後、さいごにもうひとつどん

でん返しがある手の込んだ構成となって

いた。 

 

ゼタ=ジョーンズ「ディボース・ショウ」

 コーエン兄弟のお兄さんの方が監督したコ

メディ。ディボースは離婚だそうで、でも

原題はIntolerable CRUELTY、とてつもな

い冷酷とでもいうのか、日本でも大竹しの

ぶの「後妻業の女」がよく似た話なのだが、

それをキャサリン・ゼタ=ジョーンズが演

じるので、相手も華やかなジョージ・クル

ーニー。二人とも華のある好きな俳優。

脇にジェフリー・ラッシュがいて、おバカ

映画なのだが楽しみました。

ディボース・ショウ [DVD]
 

 

池澤夏樹「アジアの感情」

そうだ、忘れていた。高熱を出す前に、

SWITCHの新井敏記による池澤夏樹ロング

インタビュー本の第二弾をようやく読んだ

のだった。

第一弾の「沖に向かって泳ぐ」がとても面

白かったので探していたがブックオフで見

つけたのである。「花を運ぶ妹」を中心に

に物語を作っていくことの過程が興味深く、

早速読み直したのだった。

好きなのは春樹と夏樹というのも面白いな

とひとりごちる。

ktoshi.hatenablog.com 

池澤夏樹 アジアの感情 (スイッチライブラリー)

池澤夏樹 アジアの感情 (スイッチライブラリー)