原田宗典「おきざりにした悲しみは」

吉田拓郎からタイトルを持ってきたのだ

ろう、それで手に取ってしまう私もなさ

けない。

不祥事でブランクがあった作者の作品を

久々に読む、さくさく読む、読める。

昭和のフォークを歌う少女も、王義之を

突然書く少年も唐突だけどまあそこはな

んとかファンタジーとして許すとしても、

ラストに中国の大富豪が出てくるのはち

ょっとどうなのか。これでいいのか、岩

波書店。