中国映画はほとんど見ていない、ジャ・
ジャンクー(賈樟柯)監督といってもま
ったく知らない、新しい世代の監督なん
だそうだ。
長江にできる三峡ダムのために都市や村
が沈み110万人の住民の強制移住があり、
その人たちの哀しみを描く。
日本でも同じような開発があったが、そ
の何倍も何十倍もの大開発が行われたよ
うだ、それをドキュメンタリーのような
静かな映像、絶景と廃墟とで見せる。
途中、ビルがロケットとして飛び立つと
いうSF的な映像が挿入され突然で驚くの
だが、よく考えると110万人が故郷を追
われることのほうが驚きで、それに比べ
ればロケットが飛ぼうがUFOが来ようが
たいしたことがないという哀しみなんだ
ろう。妻は帰らず娘には会えずほとんど
物語はないのだけど最後まで見てしまった。
ヴェネツィア金獅子賞受賞作品、2006年
中国映画。