「猫」が読み進められなくて中断。買っ
てあった評論というか講演録を読む。
吉本隆明は興味を持った作家については
とことん読む尽くす、読み解くそうで、
漱石を一級の作家として評価しているこ
とから読んでみた。講演録をベースにし
ているので読みやすかった、漱石の生い
立ち、性格、病歴、日本の近代化の荒波
等が作品に強く反映されていることをあ
らためて知る。男女の三角関係を多く書
かれているが、不倫小説とはならず、男
男女の男男が友人や近しい人であること
の葛藤が書かれていると、なるほどそう
だね。やっぱり「三四郎」「それから」
「門」が深いものがあり、「明暗」が新
しいというところですね。
ついでに吉本隆明「わが昭和史」も読む。
とや反核のことや、異論もあるにしても
いつも孤高で屹立しているところが立派
だと思う。まあこういう読みやすいもの
しか読めません。