佐々木譲「愚か者の盟約」

ねっころがっての読書。佐々木譲の政治サ

スペンスというか、政界の実在人物たちに

主人公を入れ込んで、政争の中である種の

信念を持ちながらのしあがっていく物語。

6、70年代からの旧社会党教条主義とい

うかダメさ加減の中でいかに力を獲得し、

最後は自民党を分裂させ政権を獲得する

まで。調べるとこの小説の後で、細川政

権が誕生しており、それを予見する小説

となったようだ。

最初に父親と第一秘書の父親との交流が

描かれ期待を持たせるのだが、その後主

人公と第一秘書にそのことが絡んでこな

いのは変、もったいなかった、忘れてし

まったのか。