池澤夏樹「ワカタケル」

池澤夏樹が「古事記」の現代語訳をしたと

きに勉強した成果により、雄略天皇の物語

を書いたということらしい。雄略天皇はワ

カタケルといわれ、埼玉県の稲荷山古墳か

ら出土した鉄剣の銘文に獲加多支鹵大王

(ワカタケル大王)とあることから大和王

権が遠方の関東をも治めていた実在の統治

者だったことがわかってきた。名君とも暴

君ともいわれ、それらを池澤は大きな物語

にした。後半には女性の役割(ヒミコの例

もあり)を対等に求めそれが平和な統治に

つながるとのメッセージを込めている。

記紀にあるような時代の小説なのでどうか

と思ったが予想外に面白かった。

ワカタケル

ワカタケル

  • 作者:池澤 夏樹
  • 発売日: 2020/09/19
  • メディア: 単行本
 

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