清武英利「しんがり 山一證券 最後の12人」

気になっていたタイトルの本、作者と読売

と喧嘩した巨人の元社長が一致したのだが、

元々読売の記者だったのだからノンフィク

ションが書けるのは当たり前か。

山一証券が自主廃業したのは1998年、わた

しが在職していたところも右往左往してい

た頃でよそのことは興味がなかった、でも

社長が記者会見で大泣きしたのはすこし覚

えている。それから倒産、廃業、清算等の

残務はまったくの負の仕事、だれもやりた

くないし、要領がいいのはすぐに転職して

いく、そこで「しんがり」を務める12人の

ドラマ、池井戸潤のようで実はノンフィク

ション。ちょっとかっこよすぎて実際には

もっとどろどろしたところもあったろうが

12人に限らず黙々と尻拭いをした人たちは

多数いただろう。イメージと違っていたの

は12人の中に常務以下役員がいたこと、エ

リート集団でもあったことだ。きれいごと

話半分としてもこういう「しんがり」役は

報われないが生き残れば、そう、かれらも

最終的には転職しそこで役員とかになって

いるのである。

仕事とはそういうものでもある。

しんがり 山一證券最後の12人 (講談社+α文庫)

しんがり 山一證券最後の12人 (講談社+α文庫)

  • 作者:清武 英利
  • 発売日: 2015/08/21
  • メディア: 文庫
 

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