1930年の名作。ルネ・クレール初のトーキ
ー作品だそうだ。当時は斬新なカメラワー
クだったのだろう、サイレントとトーキー
の狭間でサイレントの演技にときどき会話
が挿入される、歌は随所に流れミュージカ
ルのようでもあり、これらも当時は画期的
な演出だったようだ。昔、高校で「戦艦ポ
チョムキン」の上映会があってそのときは
なぜこれがベストいくつに入る傑作とは理
解できなかったが、本を読んでモンタージ
ュ手法を採用して有名な作品だとあってそ
うなのかと思ったものだ。
これも映画史の中で見ると傑作なんだろう。
主人公の女性が自分の意志で男を選ぶのは
パリだなと思わせたし、ストーリーは単純
だがパリの詩情というのかその雰囲気はし
っかりと伝わった。