大江健三郎「大いなる日に」

燃えあがる緑の木の第3部「大いなる日に」
読了。ここは一気に読んでしまった。
これは再生から崩壊までの物語、信仰を持
たないものたちの祈り、魂のことについて、
死者とともに生きる、一瞬よりはいくらか
長く続く間の喜び等、重層的な展開で深く
押し寄せてくる、なんともいえない文体で
染み込んでくる。
あたかもキリストの受難と重なるようで、
でも四国の山奥の森の中での世界は新しい
受難を提示している。
世界文学と共鳴しながらの文章はよくわか
らないので飛ばしてしまっているが、それ
でも堪能した。
燃えあがる緑の木〈第3部〉大いなる日に (新潮文庫)