関川夏央「ただの人の人生」

「ただの人」の人生 (文春文庫)
もう一冊、「ただの人」の人生。1991から
1992年にかけてのエッセイ、いよいよ明治
物にはまっていく。孫引きになるが漱石
「(学校を)休めた翌日から急に背中が軽
くなって、肺臓に未曾有の多量の空気が這
入ってきた。」と書いているらしい。そう
か、やはり漱石は違う、東京帝大を辞する
んだからね。私には劇的な感覚はなかった
のでいささか寂しい。